原因不明の病気に関して

仕事柄、患者さんが「あなたの病気の原因は不明です」と医者に言われたという声をよく聞く。
病気は出ている症状と原因が別のことがよくある。
時間が経てば経つほど新たな病気が出てきて、原因追求が段々大変な時代になってきている。
特に皮膚科、婦人科、心療内科などではよく起こる。
それだけ病態を把握するのが難しいという事だ。
我々が扱う整形領域でもそれはよく起こる。
理想的には的確な診断と治療法が確定して、患者はスッキリしたいだろうが、現実は中々そうはいかない。
我々が診ていて1番困るのは、病気が治らず、気が滅入ってさらに症状が進むことである。
心と身体が密接という事はわかるが、身体の不都合で精神まで病む必要はないと思っている。
少し宗教的だが、「霊魂は不滅」で「体は有限-段々壊れていくもの」と感じている。
1番大事なのは心の健康を保つ事で、身体は出来る限りのことをしたら後は運を天に任せるしかない。
最近見たお年寄りの川柳で、「無宗教 今は全てが 神頼み」というのがあった。
実に見事にお年寄りの心理を表していて、原因不明の病気に対する最高の対処法である。