「先生は質問されて答えられないことはないのですか?」と聞かれて

常連さんから、「先生は質問されて答えられないことはないのですか?」と聞かれた。あまりこういう事は言われたことがないので、少し考えてしまった。思い出してみると幸いなことに厳しい質問は以前に何度かいただいたが、ほぼ答えられなかったことはなかったように思う。そこで少し考えて、何故答えられたかであるが、「物事を極めるには原書から」と師匠から教えて戴いた結果だと思う。新しい治療法を勉強する時には必ず原点から学ぶ癖がついている。もちろん手間も時間もかかるがその分何か応用問題など出された時に、原点を知っているとそこから割り出して考えると比較的容易に答えが導き出せる。しかしうわべだけの勉強では時に判断が狂う。際どいところを突かれると答えられなくなってしまう。この勉強法はとにかく手間がかかり、かなりの忍耐を必要とするが、しかし今になって思うとこの勉強法のお陰で答えられるまで成長したのは有り難いことである。私など世界史は詳しくなく、表面の知識しかないから、何か聞かれると全く答えられなくなってしまう。以前芸能人が結婚相手を見つけるのに、相性をBi-Digital O-Ring Testで見たと話題になっていた。しかしその後離婚して、「Bi-Digital O-Ring Testはいい加減だ」と言われた。Bi-Digital O-Ring Testの原理は頭の血流を指の筋力で表すということなので、本人が「この人好き」となれば頭の血流は上がり、指は強くなり相性が良いと判断されてしまう。しかし実際の相性などわからない。一般の方から見たら、「Bi-Digital O-Ring Testで相性見たけど別れたじゃない」となるだろうが、我々から見たらその時好きだっただけのことである。何事も原理から学ばないと判断が狂う。