患者の我慢

眩暈(めまい)の患者が久しぶりに症状が出たという。以前から薬を財布に入れ、症状が出たらすぐに飲むといいという話をしていたので、症状はすぐに治まったという。以前から眩暈(めまい)に関しては初めて症状が出たあと、ちゃんと投薬をやっていても大体2-3回は繰り返す。繰り返すが特徴がある。初めの症状は一番きつくて、症状が長く続く。しかし2回目は初めほどきつくなく、1回目ほど症状は長く続かない。3回目になると本人の慣れもあるが、実に軽く済む。1回目のあと、2回目が発症したの期間より2回目と3回目の期間の方が長い。段々辛さが減り、間も空く。患者も何とか2回目を出さないように色々と我慢をするが、我慢にも限界はある。徹夜、過食、過酷な労働、飲み会も控えて真面目に生活していても発症する時はする。だから余り我慢し続けなさいとは言いにくい。以前テレビを見ていたら、歌手の秋川雅史さんが、普段は喉にかなり気をつけているそうだが、一年に一度だけ祭りの時に数日間だけ大声を出し、「もう喉が壊れてもいいや。大声を出すぞ。」とやるらしい。それが終われば、ちゃんとケアをするらしいが、これは患者の我慢に関していい話である。普段はちゃんと言いつけを守るが、時には羽目を外さないと心が持たない。実に患者の我慢の心理を突いている。