大腿四頭筋(太もも)について

大腿四頭筋(太もも)に関してはいくつか記事を書いている。まず自覚が出ない話。最近の患者さんで多いのが、「使い過ぎ」と「胃腸障害」である。使い過ぎに関してはサッカー選手やスケート選手、自転車の選手を見ればわかるとおり、蹴るか足を挙げる動きをすれば、大腿四頭筋は太くなる。一般の方の「使い過ぎ」は、登山や坂を登る、階段をよく使う、自転車を強くこぐ方などが太くなる。平らなところを歩いているだけでは余り大腿四頭筋は使わない。大腿四頭筋は足を曲げ伸ばしする時に使うので、平らなところと階段の上り下りは全く筋肉の使い方が違う。少し早く歩いたり、走ってもそんなに大腿四頭筋は使わない。そして問題は「胃腸障害、特に腸」である。特に下腹部の調子が悪いと、大腿四頭筋は連動して硬くなる。以前、スタマックラインの話をしたが、これは左大腿四頭筋の外側にしか反応は出ない。慢性的な胃腸症状は大腿四頭筋全体が硬くなる。これがわかると何故、大腿四頭筋が硬くなったのかを予想出来る。最近では触っただけである程度、胃腸の状態を把握出来るようになってきた。しかし自覚が出ない分、大腿四頭筋が痛いと言ってくる人はいない。胃腸の症状も本人は慢性だと、こんなものと思っているので危機感がない。しかし大腿四頭筋が硬いだけで簡単に腰痛は起こる。「大腿四頭筋が硬いからおそらく便秘の長患いでしょう。大腿四頭筋が硬いと反応が腰に出るので、腰に何か負担をかけた記憶がなくても簡単に腰痛が慢性化します。」と説明すると、「そうなんです。腰に負担をかけた記憶がないのに腰痛が慢性化しています。」と言われる。「まずは便秘を治し、大腿四頭筋をほぐせば腰は何もしなくても治ります。腰は被害者ですから・・・」と説明して腸と大腿四頭筋のみの治療で、うまくいく。こんな仕組みをいつも感じながら治療している。