1人ボケツッコミ

よく常連さんの社長が、「この間のゴルフ、食べ過ぎた後にやったからいつもより腰が痛い。お前から何度も、『食べすぎると腹筋が働かず、腰の筋肉が頑張る。そんな時のゴルフは危険』と何度も言われて俺はそんな時にやってはいけないことはわかってはいるが、あの接待は断れなかった。ゴルフも連チャンだったからこんな腰になった。理由は知っているんだ。わかっているんだ。だからちゃんと来た。」と自分で、何処に問題があったかをしゃべっている。まさに、1人ボケツッコミである。人は自分の欠点を他人から言われることを、余り好まないようである。よく女性で、「私は鼻が低いから・・・」とか、「私は眼が一重だから・・・」と言っている人は、同じ事を人から言われることを余り好まない。自分で言うことで傷を軽くしているように見える。うちに来ている社長も会社では余り社員から悪くは言われない。それがうちでは、「○○がダメ」「△△が機能していない」と問題点を指摘されてしまう。余り悪い事を普段の生活で言われ慣れていない社長には、うちでの指摘がきついらしい。よく色々な社長から、「そんな事を俺に言うのはお前だけだ」と言われるが、こちらは身体に関して事実を言っているだけである。どうもそれが苦手で、自分で問題点を言ってしまうようである。常連さんになると、「よし、ここに鍼を打って、その後は首のここにも打つ。それで様子を見て、後は3日後に又治療をしよう。3日後空いてる?」と言ってくる。治療方針まで決めて戴けるので、我々は治療のことを考えなくていいので、楽が出来る。社長の指示の通りやればいい。長年通っている方だと実に的確な指示をくれる。そんな社長は、「俺はお前が生まれる前からもこの業界にかかっている。家一件分ぐらいは金を使った。」と豪語している。そんな社長がよそでかかるとかならず、「あそこの○○先生はまだ身体のことが解っとらん。修行不足だ。あの調子だとあと10年は修行しなくてはならない。」と文句を言う。中々黙っていられないのであろう。今から思うとそういう社長の存在はとても大きくて、そうやって育てられたように思う。最近は感謝している。