流行っている先生とそうでない先生の違い
これは大分前の話たが、優秀で技術レベルが高い先生だがはやっていない先生と、あまり技術レベルは高くないが流行っている先生の違いを調べた事があった。我々から見たら、技術が上の先生が偉いに決まっていると当時は思っていたが、現実はむしろ逆のことが起こっていた。技術レベルの高い先生は、「大事なのは患者満足。いかに痛みを取るか、それが大事。」と言っていて、技術レベルが高くない先生は、「痛みは残るかもしれないが、○○さえ起こらなければ大丈夫。心配する必要はない。辛ければいつでもお越し下さい。何とかしますからご安心下さい。」と言っていた。この違いは、「痛みさえ取れば患者は来る」と考えるか、「患者さんに安心感を与えることが1番大事」と考えるかの差である。家電に例えるとわかりやすい。10万円の家電を、「うちはいかに安く売るかしか考えていません。企業努力で8万5000円で売ります。買って下さい。値段が安いんだから満足でしょう。」と言うか、「うちは定価は10万円かも知れませんが、12万円で売っています。壊れたらすぐに修理します。最後までちゃんと面倒を見ます。アフターは万全です。安心料込みです。」と言ったら、若い方は安い方がいいかも知れませんが、お年寄りなどは高くても「安心感」を買うのではないだろうか。経営コンサルタントは、「顧客満足が大事」と言うだろうが、本当に大事なのは「安心」である。これは大分前にお世話になっている先生から教えて戴いた内容だが、本当にそう思う。どんなにいい治療をしても患者は決して満足はしない。商品でもそうである。どんなにいいものを作っても顧客は満足はしない。満足にはキリがないのである。大事なのは「安心」の追求である。