筋肉を鍛えると痛めるについて
右股関節の手術をした方が、同じ側の太腿の後ろが痛いという。調べてみると筋肉痛を起こしている。よくボディビルなどの筋トレをしている方で、「筋肉を鍛えて少し痛みが出ないと鍛えた気にならない」と言うが、それは「鍛えている」のではなく、「痛めている」のである。ここは実は微妙で、今日来た方に話を聞いたら、「太腿を鍛えようとして、いつもは3000-4000歩歩くのだが、ここ数日7000歩とか-10000歩を越えて歩いている。それも毎日。」と言う。これはやり過ぎである。明らかに負担がかかっている。こういう場合は1日おきにするだけで、筋肉は休まる。最近プロでも毎日トレーニングをしないと聞く。気持ちが高ぶって頑張ろうとするのはわかるのだが、筋肉と神経に炎症が起こっては逆効果である。以前毎週日曜日に健康のためにテニスをした方がいて、あまりに肩こりが治らないので相談を受け、「テニスで肩が筋肉痛を起こしています。テニスを止めれば楽になります。」と答え、嫌な顔をされた経験があるが、全く同じである。頑張って筋肉をつけようと思えば思うだけ、筋肉痛を起こす。それも真面目な方ほど痛くなる。こんな所に身体は落とし穴がある。運動の後はすこしだるいぐらいが丁度良い。水泳で筋肉痛は起こさないが、泳いだあと何とも言えないだるさを経験するだろう。あのだるさで筋肉はつくのである。