寿命と白米

年配の常連さんに、「『EAT(Bスポット療法)』『乳酸菌』『当院で足を揉む』で寿命が5年は延びるという話は前回しましたよね。この話をある年配の方にしたら、『私はそんなに伸びなくてもいい。90才手前位でいい。』と言われてしまった。本人が生きたいか生きたくないかまではわからない。悔いのない人生を送っている方は、いつ死んでもいいと思っているでしょう。だから程々でいいと思ったら、うちにも来ないで、EAT(Bスポット療法)と乳酸菌は止めた方がいいです。」という話をしたら、「私もいつでもいいけど最近白米が美味しくて美味しくて・・・。特にふりかけのいいのを見つけてしまった。」と言うので、身体を診たら、左脚が硬く胃炎を起こしていた。完全な食べすぎである。話を聞いたら、今までは日に1-2回程度しか白米を食べなかったのに、最近は3食白米だという。少しこれはまずいと思い、オートミールにもしてみたが、ふりかけのおいしさに白米をついお代わりしてしまうという。気にはしていたが、今度改めればいいと思いながら今日になってしまった。」と言う。体調が良く、白米が美味しいのは結構なことだが、こういう場合は少しコツがある。まずおかずと白米でおかずを先に食べることである。白米が美味しいとそのまま続けて食べてしまう。お代わりなど止められない。おかずからゆっくり食べれば、白米は減らせる。次に出来れば人としゃべりながら食べるといい。しゃべっていることに夢中で、食べ方がゆっくりになる。一番いけないのが、まず白米にふりかけ、美味しい美味しいでお代わり、そしておかずを残す。ある程度の年になって白米が美味しいのは結構なことだが、欲望のままにしていると簡単に胃腸炎を起こす。胃薬を勧めても良いのだが、「先生に教えて戴いた胃薬が効いて、もっと食べられるようになりました」と言われかねないので、「減食、断食」の話だけにした。気になって腸も診たが、当然腹圧が高い。このままだったら、数ヶ月後には腰痛を起こしていただろう。この方は毎月来るのでこの程度で難を逃れたが、世の中には美味しい美味しいで、食欲が抑えきれずぎっくり腰で来る方は多い。寿命が延びるのは結構なことだが、意外なところに落とし穴がある。