ブログ諺⑫-何処に行ったらいいか分からない、何をしていいのか分からない
患者の悩みは病気になったときに、何処に行ったらいいか分からない、何をしていいのか分からないのです。
ではどうして困ってしまうのかというと、それは病気の勉強をしたことがないからです。
学校で心臓や肺や血管の事はほんの少しだけ教わりますが、病気のことは教わりません。
自分が喘息などの何か病気があれば、子供の頃から医者通いですから、症状が辛い時に何をすればいいかを理解しています。
医療関係者は仕事ですから病気の事がわかるのは当然ですが、では一般の方はどこで病気を勉強すればいいのでしょうか?
親ががんだとか、リウマチ、鞭打ちなど何かあればそれなりに身内は知識が増えますが、病院へ行った事がない人もいるでしょうから、勉強の機会が全くありません。
女性でもお産以外、医者にかかっていない人は時々います。
ではこの病気の知識はどこで学べばいいのでしょうか?
個人的には1学期に1度でもいいから学校教育で、小学校の高学年ぐらいから、教えるべきだと思います。
年に3回病気の事を教えられれば、4年5年6年生で9つの病気、中学高校で18の病気、合計で27の病気を学ぶ事になります。
成人病から心臓、がん、血管の事までそこそこ知識が身につきます。
自分の親の病気と重ね合わせたり、友人の病気の話になれば子供は熱心に聞きます。
その中から医療関係者が出る事は間違いありません。
我々の時代は「保健体育」や「道徳」の時間がありましたが、カリキュラムをやりくりして、子供のうちから医学教育をすれば予防の知識もつきます。
考え方としたら、「病気の正確な知識を学ぶことで、将来の病気に備える」です。
病気の勉強を家庭に求めるのは無理があります。
その基礎ぐらいは学校教育でやっていいと思います。
その基礎すらない人が、いざ病気になると右往左往してしまいます。
病気は知識があれば怖くありません。
知識もないし、何処に行ったらいいか、何をしたらいいのか分からないが最大の不安要因です。