身体が喜ぶのは痛みがなく、安静

膝を痛めた女優さんが医者に注射を打ってもらい、なんとか本番を乗り切った。その後の治療では、かなり負担をかけた分、筋肉の状態が良くなく、治療はかなりきつかった。その後1週間して昨日お見えになった時に、本人はまた今日もきつい治療だろうと覚悟してきたが、身体を診たら今までにないぐらい筋肉の状態が良い。こういうことは過去にあまりなかったので、一体何が良かったのか色々考えた結果、「身体が喜ぶのは痛みがなく、安静」とわかった。患者さんで多いのは痛みを抱えたまま安静にしていたが、身体が思いのほか回復しないと言う。こんなに安静にしているのに、良くならないという。しかし痛みを取ってその後安静にすると、身体は思いのほか回復する。2つの条件を同時に満たすことがとても大事で、皆さんが思っている以上に、体の中に痛みがあると神経の興奮が鎮まらず、体調は万全ではなくなる。鬱病で通っている患者さんが肋間神経痛を患い、痛み止めの注射をしてもらったら治療が功を奏し、 胸の痛みがなくなっただけでなく、首肩、足まで楽になってしまった。こういう筋肉が柔らかい状態になると、とてもよく薬が効く。身体にしたら、「待ってました。こういう痛みのない状態。痛みがなければちゃんと回復力が発揮できます。」と身体が言っているように感じている。