首総まとめ

首についてはまず下記のことをチェックしなければなりません。

  1. 腕のこり
  2. 寝違いの反応点
  3. 首のゆがみ-噛み合わせ
  4. 鼻炎
  5. 頭の荷重
  6. 首の横の筋肉(胸鎖乳突筋)の緊張

まず「腕のこり」ですが、この部分はかなり硬くなっても自覚症状が出ません。腕は「使い過ぎ」か「ストレス」しか硬くなりませんから、パソコンやスマホ、力仕事などで必ず硬くなります。また身体にストレスがかかると心臓が血管を締め、心臓から遠いところに血を送りませんから、足や腕は硬くなります。この自覚の出ない腕がそのまま肩や首の悪影響を及ぼします。ですから首や肩の痛みを訴えてくる方を腕の治療だけで治す事が出来るのです。ですから首の痛みを訴えてもまず腕を診ます。
次に「寝違いの反応点」ですが、この場所は「不眠」や「喘息」でも反応が出ます。ですから寝られなかったり喉の調子が悪いだけでも寝違いの症状が出てしまいます。基本、寝違いの反応は一側ですが、「不眠」や「喘息」は両側に出ます。身体を診ると何がどれだけ関わっているかわかるのですが、寝違いは「不眠」や「喘息」との絡みもチェックする事が大事です。
次に「首のゆがみ-噛み合わせ」ですか、首のある特定の場所は噛み合わせの影響を受け、首の筋肉が硬くなります。我々はそれを「首のゆがみ」と言っていて、すぐに歯医者に送り、マウスピースを作ってもらいます。私自身、人にマウスピースを作りなさいという立場なのに、かかりつけの歯医者に行ったら、「あなたは噛み合わせが強いからマウスピースを作りなさい」と言われ、実際装着してみたら、翌朝首が痛くない。これは何かの間違いだと思ってマウスピースを外して寝たら、いつものように首が痛い。その後つけたら又首が楽。5回ほど実験して、マウスピースで首が楽になることは間違いないと確信しました。
次に、「鼻炎」ですが、これはEAT(Bスポット療法)と言って、上咽頭炎のある方は首が硬くなります。上咽頭炎が原因で首が硬くなると頭痛まで起こります。頭痛の患者は必ずEAT(Bスポット療法)に送り、かなり頭痛が良くなるので、慢性頭痛の方は上咽頭炎を疑っています。
次に、「頭の荷重」ですが、おおよそ頭は5kgあります。それも首の真ん中に頭はのっておらず、かなり後ろにのっているので、首の前の筋肉は薄く、首の後ろの筋肉は何層にもなって厚い構造を取らざるを得ません。その分、首の後ろの筋肉はやられやすくなります。その5kgの頭を動かすわけですから、ちょっとでも首の筋肉が弱くなったり、左右差があれば大変です。
次に、「首の横の筋肉(胸鎖乳突筋)の緊張」ですが、この筋肉が硬くなる理由は3つあります。「不眠」「ストレス」「周辺の異常」です。まず「不眠」「ストレス」ですが、この筋肉に脳神経の枝が入れ込んでいるので、頭の興奮や不眠では反応して筋肉が硬くなってしまいます。周辺の異常というのはこの筋肉が耳の下につき喉の横を走っているので、耳の病気や喉が悪い時も硬くなります。一側しか硬くならなければその側の耳を疑いますが、両側同時に硬い場合は不眠かストレスかは判断できません。腕も硬くなっていればストレスでまず間違いありません。

首も周りの環境に左右されます。首に影響を与えているものを一つずつ洗い出し治療して、首が楽になれば首は被害者ということになります。
腰でも肩でも首でも殆ど被害者です。