肩こり総まとめ
ここまで色々と総まとめを書くと最後はやはり肩こりでしょう。
- 腕が原因-腕は自覚症状が出ないので、こりが酷くなると全て同じ側の肩か首に症状が出ます。腕がこる原因は「使い過ぎ」か「ストレス」です。
- 首が原因-首は重い頭を支えていますので、筋肉疲労や左右差などで、バランスを崩すと肩がこりやすくなります。肩に行く神経は首から出ています。
- 姿勢-最近はパソコンやスマホの見過ぎで、若い方でも猫背の方が増えたように思います。
- 内臓の反射(心臓・胃・喉)-心臓や胃の反応は左肩に出ます。中々治らない左肩こりは心臓と胃を疑います。右肩こりは胆嚢の反応が多いです。辛いものや脂っこいもの、ドカ食いなどで胆嚢に負担がかかると右肩がこります。喉の反応(風邪を引いた、咳が止まらない、喘息がある)は首と肩の接合部に出ます。この場所は不眠でも出ますので、脳の反応も診ておかないと良くなりません。
- 噛み合わせ-この反応は首に出るのですが、その影響が長引くと肩までこってきます。
- 胸骨のゆがみ-これは胸の前面の胸骨と肋骨のゆがみの話なのですが、腕の使い過ぎなどで胸骨がゆがむと、肋間神経痛や肩こりを感じます。
ここまで色々と部位別に書いてみると、いかに一つの身体でお互いが影響して合っているかがわかると思います。これだけいろいろな場所とネットワークがあると、「肩だけ診る」では足りないのです。全体の中で肩関節がどう反応しているかがとても大事です。腕のこりだけが原因で肩がこっている場合は、肩は治療する必要はありません。患者さんは肩こりで来て、肩を揉んでもらえないのは不満そうな顔をしますが、腕だけで肩が良くなるので肩はいじる必要がないのです。当院では辛いところを一切触らないで治療することは多いですので、ご注意ください。