いい治療を受けられるのは先人のお陰
リウマチやがん患者を診ていると、「今、いい治療を受けられるのは先人のお陰」と言いたくなってしまう。昔は抗がん剤は毒ガスから作っていて、どれだけ投与したらいいか分からなかったので、試しにやったら患者が死んでしまった。これは量が多いだろうと思って減らしたらがんが成長した。また増やしたら死んじゃった。少しだけ増やしたらがんが抑制できた。この実験をもの凄い数こなしてがん治療の適量を見つけた。これはがんに限らず、手術でも何でもそうである。結局、そういう方達の努力があって今我々はいい治療を受けられる。ということは今我々が受けている治療で実験的な部分は当然あるが、それは後生の方達のためである。こう考えるとなるべく病気になるのは遅い方がいいと思ってしまう。結局はお互い様である。