病気がわかった途端、記録が伸びると思ってしまう

マラソンをやっている常連さんが、*大腸憩室炎が見つかったという。話を聞いた途端、「マラソンの記録が伸びるじゃない」と思ってしまった。患者さんにしてみたら、「多少下痢はあったけど突然、大腸憩室炎と言われてショック。これじゃマラソンどころではない。」と感じたのではないだろうか。私からしたら、「大腸憩室炎は治らないけれども、食事の内容を全面的に見直し、下痢まで完治させたら、今まで以上に早く走れる。」と言いたくなってしまう。本来、大腸憩室炎は治らないし完治はしない。それだけに管理するしかない。食べ物を整え、適切に乳酸菌を調整すれば憩室に対して問題を起こさないようにする事は出来る。これは患者さんとの病気の知識の差もあるだろうが、それだけではないように思う。「難あって有り難し」ではないが、自分の弱点が分かったわけだから、その病気が完治しなくても、今までより良い状態をつくることはできる。何か事が起こったときに、「これで膿が出せた」という感覚があるので、すぐに夢を描いてしまう。当然治らない病気もあるが、治らないのは治らないなりにやり方が色々とある。長年やっていて、「人生捨てたものではない。夢を描いた方がいい結果を生む。」と言いたくなってしまう。

*大腸憩室炎とは大腸の壁に小さな袋(憩室 けいしつ)が出来、そこに便のカスやバイ菌が入り炎症を起こす病気