上司の判断

以前聞いた話で、サラリーマンの仕事の8割は人間関係にエネルギーを使うそうで、本当の仕事は2割程度の能力で出来てしまうと言う。だからある方は朝の7時に出勤して9時までに仕事を終わらせ、あとは人間関係に集中していると聞いたことがある。
私の仕事は基本的に包丁一本の世界で患者相手だから、救急病院に勤めていたときは多少人間関係はあったが、あとは殆ど悩んだことがない。
先日、ある方が、「こちらが良い書類を作っても中々上司に認めて貰えない」と言っていた、我々がよく社長から聞く話は、「良い書類を作ってきても人間として気働きが出来ないと・・・」という話である。
例えば従業員にAさんとBさんがいて、Aさんは能力はあまりないが、気働きがいい。上司には必ず連絡・相談・報告はするし、盆暮れの付け届けは忘れない。上司の奥さんに対しても気遣いが凄い。Bさんは能力は高いが、盆暮れなどは必要ないだろうと考え、必要最低限のことは報告はするが、自分で処理できることは一々上司には報告はしない。書類を作らせたら超一流で自負もある。
このAさんとBさんだが、上司にはどう映るだろうか?
おそらく、「Aは人間として可愛いし、気働きがきく。中々いい奴だ。何かあったら、こちらがもり立ててあげよう。Bは良い書類は作るが、時々自分だけで処理して報告をしないこともある。全部報告してくれれば良いのだが、何をやるか分からないところがある。あいつに全てを任せるのは少し不安が残る。」上司はそんな気持ちになっているのではないだろうか。
そんな時に、Bは自分の能力を上げようとして、もっと良い資料、もっと良い資料と努力しても上司はAを採用してしまう。そうするとBは「Aに比べてこんなに良い資料を作って出しているのに、どうしてて上司はAばかり使うの?」と言いたくなってしまうのではないだろうか?
仕事柄、企業の社長や上役を治療する機会は多い。そういう方達の話を聞いているとまだまだ日本の会社ではAに軍配が上がってしまうのではないだろうか。
外資の能力別の企業ならBだろうが、まだまだ日本ではAである。
そこを理解しないしないとBの努力は無駄になってしまう。
何とも日本的ではあるが事実である。上司にこびろとは言わないが、報告・連絡・相談から始めれば、上司も少し気持ちがBに傾くのではないだろうか?