身体の寺子屋・真犯人シリーズ-股関節

今回は少し股関節の話をします。まず股関節は四つ足動物の構造がそのまま残っていて、本来は四つん這いの時に1番股関節は安定します。四つん這いをひっくり返すと
赤ちゃんのおしめの格好ですね。本来その姿勢が股関節の基本なのです。
でもそれでは人は立てません。立つと少し関節の凸凹がずれてしまい不安定になってしまいます。ですから靱帯などによって強烈に巻き締まる構造をしています。そのおかげで筋肉を過度に使わなくてもいいのです。
それ以外にも「関節唇 かんせつしん」と言って、吸盤のように密着する構造があります。これは関節包の内部を「陰圧(吸引状態)」に保つ役割も果たしていて、大腿骨頭を吸い寄せたり、歩行時に股関節には体重の何倍もの衝撃がかかっても外れない構造になっているのです。
また股関節自体も「頸体角 けいたいかく」と「前捻角ぜんねんかく」と言って、ある一定の角度を持っているおかげで、中殿筋などが「てこの原理」を効率よく発揮できるようにもなっているのです。
また股関節の深い所にある筋肉群などには、関節の位置や動きを感知する固有受容器(メカノレセプター)が豊富に分布しています。そのおかげで、足裏から伝わる地面の反力と上半身の重みを受け止め、骨盤や背骨のバランスをどう保つべきかを瞬時に脳へ送る「姿勢制御センサー」としての役割をも担っています。
股関節も調べれば調べるだけ、不思議な構造が分かってきています。