スポーツマンに見る気合いと科学
スポーツをやっている方で関節を痛める方は多い。以前から酷い捻挫の方には苦労しているが、最近は足のクリニックなどで診て頂けるので大分助かっている。特に若い方達は気持ちと気合いでスポーツをやっていることが良くわかる。筋肉の状態を診ると、根性だけで体を壊している方が多い。限界を超えなければならない、とことんまでやる、挑戦し続けると気持ちは分かるが身体がついていかない。何処かを壊しても、治ったらまたいつも通りに運動が出来ると思っている方は多い。若いうちならいいが成長期を過ぎたら考え方を変えた方がいい。今まで自分の考え方でこういう身体になったのだから、このままでは不味い。違う方法でやっていこう。これが正解である。身体が壊れるのは明確に理由がある。これは科学である。根性と気合いで乗り切る世界ではない。私の師匠ががんの患者さんによく、「あなたが今まで頑張ってきてこういう結果になったのだから、病気が良くなっても今までと同じ生活をしたらまた悪くなってしまう。少しスローライフにしなさい。」と指導している。若いうちは身体のことは全く考えないが、少し年を取ってきたら身体の勉強をした後で、戦略的に何をどうしようと考えた方がいい。それを満たした上で気合いは生きる。ここに気がつかずいつまでも昔の自分をイメージしていると症状が悪化していく。中高年のテニスプレーヤーに多いので注意が必要だ。