ブログランキング15位~19位

ではブログランキングの続きを書いてみたい。

15位 肩に包丁が刺さっている
16位 ストレスと末端のこり
17位 初恋ヤダモン君の反応
18位 体の中の父ちゃん母ちゃん
19位 胃から崩れる

まず15位の「肩に包丁が刺さっている」は、以前は「包丁」ではなく「棘 とげ」と言っていたが、こちらの伝えたいことが「棘」では伝わからないとわかり、「包丁」に変えてブログを書いた。肩に包丁が刺さった患者が、「飲み薬を飲むと少し痛みは楽ですが、痛みが取れません。塗り薬も同じです。お風呂に入ると大分違いますが、やはりその後は痛みます。注射もしてもらいましたが、効果は余り変わらず痛みが続いています。」と言ったら、何と言うだろうか。この包丁は患者には見えない。治療家の我々には包丁が見えるから、「色々と治療するのはわかるけど、まずは包丁を抜いたら?」と言わないだろうか。見える人にはごく当たり前のことだが、包丁が見えないと薬を飲んだり塗ったり、注射をしたりと少しトンチンカンなことをしてしまう例えである。治療はこの包丁が見えるかどうかが先生の実力ということになる。
16位の「ストレスと末端のこり」は、身体にストレスがかかると心臓は血管を締め付ける。脳と肺と心臓にはちゃんと血液を送るが、胃腸などには殆ど送らない。だから緊張したときにはお腹は空かない。緊張が解ければ胃腸が動き出し、何か美味しいものでも食べたいとなる。緊張時に胃腸に血を送らないのに手足に送るわけがない。その状態が続けば肘から下、膝から下の末端は硬くなる。
17位の「初恋ヤダモン君の反応」は、昔好きな人がこちらに近づいただけで心臓がバクバクした記憶は皆さんお持ちだと思う。あの心臓の動きは自分で制御出来ない。早くも遅くも出来ない。勝手に動いているわけである。それを自律神経と言って、身体は状況や必要に応じて血管、神経などを調整してくれている。ヤダモン君とは昔、NHKを見ていたら、子供番組で「ヤダモン君」という小さい人形のキャクターがいた。親から何を言われても、「ヤダモン」という。小さい子の反抗期みたいなものである。それをもじって、身体に対して嫌なことをすると勝手に心臓が反応する事を「ヤダモン君」と名付けた。例えば明日、ゴルフに行く場合、ヤダモン君があれば「接待ゴルフ」、なければ「遊び」とわかる。仕事で何処かへ行って、ヤダモン君があれば、契約がうまくいかなかった、なければ契約が取れたとすぐにわかる。以前従業員のことで悩んでいた社長がヤダモン君が毎回あり、ある時に突然ヤダモン君がなくなった。「今日はヤダモン君がないのですが・・・」と言ったら、「問題の従業員が辞めてくれたよ。」と言う。「何時間前ですか?」と聞いたら、「昼ぐらい」と言うので逆算したら4時間前。おそらくヤダモン君は瞬間的に消えるものだと思う。
18位の「体の中の父ちゃん母ちゃん」は以前、病院勤務時代に病棟回りをしていた。脳卒中の旦那を介護していた奥さんがよく、子供の食事や洗濯、世話などでヘトヘトになってベッドに倒れていた。脳卒中のご主人は体調管理がバッチリで、真っ赤な顔をして気持ちよさそうにすやすや寝ている。ある時ご主人が、「○○が食べたい」と奥様にいい、あまりに忙しい奥様が準備出来なかった。そうしたらご主人が怒って、「俺は病人だ。」と言った。この状況を見ていて、「ご主人の怒りを静めるにはご主人をなだめるより奥さんを楽にしてあげる方がいい。」と思った。ご主人の病気はすぐに治るわけではないが、ヘトヘトの奥さんの疲れを取ってあげてご主人の世話が出来るようにすればご主人は怒らなくなるからだ。これを右膝の問題に例えると、右膝の痛みで反対の左膝に当然負担がかかっている。悪い右膝を治療するより、負担のかかっているだけの左膝を治療した方が、右膝が騒がない。だから右膝の治療なのだが、左膝の治療が大事ということになる。この関係を「体の中の父ちゃん母ちゃん」と言うことにした。反対側の治療を説明するのに、おそらくこの話が1番わかりやすいと思う。
19位の「胃から崩れる」は仕事柄、体調を崩している人ばかり診ている。人が体を壊すのは何パターンもあると以前は思っていたが、やればやる程、人は同じパターンで体を壊すことがわかってきた。人は「胃から崩れる」のである。食べすぎやストレスなどでまず胃を壊し、胃でろくに仕事をしない物を腸に送るから腸が嫌がり、便秘や下痢になる。そうなると今度は腹筋が働かないから腰の筋肉が余計に頑張り腰痛になる。そうすれば足に血が行きにくくなるから、足が冷えたりする。そうすると心臓が頑張るから、肩や首がこったり、頭痛が起こる。こんな状況が続けば身体が過緊張になり、神経が興奮する。そうすると粘膜が弱くなるから感染を起こしやすくなり、鼻炎や喉、アトピー性皮膚炎を起こす。それで薬を飲むと胃がやられる。この悪循環が誰でも起こる。だから胃を壊されたら次々にドミノを倒されるように病気が進む。このことが長年仕事をやりながらわかったので、私自身、胃は悪くないが夜寝る前に胃薬を欠かさず飲んで予防している。