打診三角と神経興奮
身体の何処かに痛みがあると他の所まで連動して痛みが出ることを以前に書いた。肩の痛みに悩んでいる方がステロイド注射を打ってもまた痛くなり、何度もステロイドを使いたくないので何とかならないかという。身体を診たら末端のこりがひどくストレス型である。そしてもう一つ、打診三角(医者が背中をポンポンと叩いたり、聴診器を当てる場所。そこだけ筋肉が覆われていないので、中の様子がわかりやすい。)を異常に痛がる。これは完全に神経の興奮である。ストレスの原因はわからないが、これだけ神経が興奮していると本来の肩の痛みを5割増しぐらいで感じる。この方には患部を触らずに神経の興奮を静める治療だけしてみた。治療後患部を触っていないのに、半分以上痛みが取れているという。これならもうステロイドを打たなくても良さそうである。打診三角の興奮は滅多に診ないが、余程のストレスなのであろう。