顔面診断

漢方には内蔵の何処かが悪いとその反応が体表に出るという考え方がある。心臓が悪いと左の肩甲骨の下に、食べ過ぎるとすねがだるくなったり、便秘だと左の腰が重くなったりといった具合だ。
逆に体表の特定な点(臓器代表点)を見ればある程度、診断が出来る。
顔にも臓器代表点があるので、今日は顔面診断の話をしたい。
目の疲れや不眠で出る目のくまは腎臓の反応なので、循環器や泌尿器の問題である。
酒さと言って鼻が赤くなるのはお酒の飲み過ぎで、膵臓の反応である。
ほうれい線といって鼻の脇から唇の端に伸びる2本の線は肺と心臓の反応である。
昔、アメリカ副大統領でチェイニーという方がいたが、この方のほうれい線は印象的だった。見るたびに肺と心臓が悪いのだろうと思っていた。
調べてみたら37歳の頃から心臓病の持病があり、副大統領在任中までに心臓発作5回、バイパス手術、冠動脈疾患の治療、心臓に補助ポンプを埋め込むと書かれていり、やはりと思った。
この顔面診断は過去の書物ではなかなか正確な臓器代表点は特定できないが、Bi-Digital O-Ring Testを使うとかなりの精度で身体の状態がわかる。
最近の研究では眉の白髪の出る場所で、病気の診断が出来るという。
昔から名医は顔を見て診断すると言うが、4000年も前に出来ていた技術には脱帽である。
いまだに患者から一生懸命、症状を聞きだしている自分が情けなくなった。

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