祭りの後の後片付け

ある方が70才になったときに、どんな感じですかと聞いたら、「古稀は古くて稀なだけです。どんな感じかと言われれば『祭りの後の後片付け』かしら。」と感
想を言われた。
祭りの後とは賑やかだった時を経て、余韻に浸り、寂しさを感じながら後片付けをしている、何ともしんみりとした情景が目に浮かぶ。
しかしその後15年も経てば祭りの余韻すら残っていない。
あの時の祭りは楽しかったなぁという記憶だけである。
何事もそうかも知れないが、仕事や人の世話、ただバタバタしているときは大変だと思うが、後になればそれがその方の祭りかもしれない。
人の身体を診ていると確かに大変な方は多いが、いつまでもその状況が続く事はほとんどない。
見方を変えればバタバタしているときは幸福なのだと思う。
人に囲まれ、やらなくてはならないことに追われ、夜ほっと一息ついてビールが美味しい。
ご飯も美味しいし、そのままパタンと寝られるが、太ることぐらいが心配の種である。

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