常連さんとある方は足の内転筋(内股の筋肉)がなくなり、膝痛がひどいという話をしていたら、「その方は大変ね。」と言う。「あなたも内転筋は弱いから、あまり他人事ではないですよ。」と言ったら、ビックリしていた。「何で教えてくれないの?」「今は膝に痛みを感じないからいいでしょうが、少し危なくなったら言おうと思っていました。」「え、そんな状況なの?」「そうですよ。」「・・・・・。」我々は数多くの方を触っているので、色々と感じることはある。問題点全てを言っていたら、次のようになってしまう。
「今はいいけど、やがてはがん予防に糖尿病、高血圧予防、それに高脂血症も気になるし、呼吸器が弱くなっては大変だからそこも治療しておかなくてはならない。年を取って足が弱くなったら関節に負担がかかるので、カルシウムと蛋白質はかかせない。そのために日に30分は外に出て散歩が大事。鬱病が増えているから、予防もしなくちゃ。花粉症もなったら困るから鼻洗浄をして、アトピー性皮膚炎も考えなくちゃ。電磁波も悪いって言うし、保存料、人工甘味料も気をつけなくちゃ。目も白内障予防何かないかしら・・・。」
これではキリがない。我々は治療しながら1番大きな問題だけ伝えているのである。全部しゃべったら大変なことになる。又10個も20個も悪いところを言われても、何も出来ない。知らぬが仏ではないが、今すぐに取り組まなくても良いものは知らない方が幸せである。