仕事柄、「将来、認知症にならないために何とかならないか?」という話がよく出る。認知症には2つのタイプがあり、一つは血管によるもの(動脈硬化や血行不良)、もう一つはアルツハイマー。アルツハイマーはまだ原因が完全に特定出来ていないので、発症を送らせる薬はあるが中々完治出来ないのが現状だ。アメリカなどはアルツハイマーが多いが、日本は血管によるものが多いので何とか鍛える方法がある。脳に仕事をさせ、血液を集めるわけである。よく指導しているのが日記。これは1日の終わりに今日の出来事を時系列で思い出さなければならない。思い出すことを想起(そうき)と言うが、この時に頭を使う。朝何を食べ、誰としゃべり、テレビで何々を見た。その後買い物をして、何々を買った。この想起が出来ないと日記が書けない。中々大変である。これをクリアしたら、俳句や川柳を勧めている。1日に1つ作る。これが実は大変である。俳句なら季語を入れる。春といわれて、「立春、雪解け、桜、新緑」程度の季語しか浮かばないが、調べてみるともの凄い数の季語がある。春が3ヶ月としても毎日季語を変えるだけ揃っている。毎日同じ季語では芸がないので、毎日勉強をする。外に出るときもアンテナを伸ばし、何か引っかかるものを探して、そこから一句作るわけだから頭と感性はフル回転である。昔よく近所に俳句を作っていたおじいちゃんがいたが、今から思うとどれだけ頭と感覚を磨いていたか分からない。並ではない。それが出来たら、今度は作文で小説を書く。ここまで出来れば認知症の心配はないと思う。まずは日記からである。そしてよく「自分史」も指導している。本屋に行くと、生年月日を入れるだけで何歳の時に何があったとわかるようになっている。私なら小学校に入ったときに東京オリンピックだった。確か小学校4年生の頃に浅間山荘事件だった。社会のニュースと共に自分の年齢でとても思い出しやすくなる。今から何か1つ手をつけると予防出来るのではないかと思っている。
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