ご紹介で膝が治らないという方が来ている。話を聞くとジムなどに行って膝が辛いというと必ず、「では太腿を鍛えましょう。」と言われるという。しかし通って真面目にやればやるだけ、膝が痛くなって終いには通わなくなってしまったという。そして治療院にもいくつか行ったが効果がないので、紹介されてきたという。太腿を診るとガチガチで何とも10年近く頑張ってきた歴史を感じる。以前、治療家とトレーナーの違いで書いたが、マイナスをゼロにするのが治療家、筋肉をつけるのがトレーナー。膝が痛いというのはマイナスだからまずはゼロにしてから筋肉をつければ良いのに、マイナスのまま筋トレでは酷くなるばかりである。我々から診ると棘が刺さったいるようなものだ。太腿に棘が刺さっていて筋トレとは言わないだろう。まずは抜いて傷が癒えてから筋トレだと思う。この方は真面目な性格が悪さをして、言われたとおり仕事でも筋トレと思って階段を頑張って上り下りしていたという。結果は酷くなるばかりだったという。そして困ったことに便秘や胃の具合が悪く、スタマックラインが反応している。左側の太腿が余計に硬くなってしまっている。お腹の問題と使いすぎでガチガチの太腿、これでは治らない。なぜ何年も治らないかと説明した後で、お腹や太腿の治療をやる度毎に痛みが和らぎ、改めて適切な治療の大切さを知った。そして痛みが取れない原因の分析をやらないと結果は出せない。太腿を鍛えましょうは間違ってはいないのだが、膝には2つの治療が必要で、硬ければほぐす、弱ければ鍛えるである。硬いのに鍛えてはいけない。治療してほぐせば良い。そこを正確に見抜かないと結果は出せない。おそらく一生懸命ジムに通っている方の中に、やってもやっても膝が治らない方は多いのではないだろうか。そういう方に聞きたい。「あなたの太腿は硬いのですか?弱いのですか?硬いのに筋トレはしていないでしょうね?弱いのにほぐしていないでしょうね?」身体は的確なことをしない限り反応することはない。
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