常連さんのお母さんが脊柱管狭窄症の手術を受けた。相談をされ少し不安材料を減らそうと思い、セコンドオピニオンなどの話をしたが、色々難しいことを医者から言われるのはいやだったみたいで早くスッキリしたいから、手術の同意書にサインしたという。手術は大成功で胸をなで下ろしたが、こういう仕事をしていると手術でうまくいかなかった方達のリハをするので、色々と考えることがある。まず昔は手術の成功率は半分ぐらいだった。腰椎椎間板ヘルニアで手術後、痛みが取れてもシビレが取れず、医者に言っても、「手術は成功しましたから・・・。」と言われるだけで、らちがあかない。そして高名な先生がちゃんと手術をしても痛みが取れない患者がどうしても出る。そうなるとリハビリをしながら、患者から苦情をもらう。「あの先生は名医らしいが、痛みが取れない。他の方は取れたみたいだが、私はダメだ。」こうなるとその噂が病院や外部まで、すぐに広まる。世間でよく、「あの病院はダメだ。」という噂だけが広まっているが、そういう噂は早い。しかし我々からすると、レントゲンを診ても担当の先生から聞いても、手術に全く問題がなく。こんなにいい治療をしていただいたのになぜ痛みが取れないのか全く分からない。患者さんの運がかかわるのかどうかはわからないが、そういうことが現実に起こる。やってみないと分からない世界だ。毎回こういう思いをしていると、何とも手術の不思議さを感じる。
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