仕事柄、腰痛患者で整形でうまくいかない方が多い。「レントゲンは異常がありません。鎮痛剤を出します。良くならなければ注射をします。」と言われ、良くなれば良いが、良くならないと他を探す。我々の鍼灸などはそのいい受け皿である。保険は使わないが、時間をかけ、全身を拝見し、問題解決していく。それで楽になると、「病院は駄目。東洋医学がいい。」と言い出す。本来病院は保険を使う場合、厚労省の言いなりである。厚労省の言うことを聞けば、保険を使わせてやるという方式である。だから腰痛でも、この範囲でこれだけはやっていいが、それ以外はダメとなってしまう。患者の痛みのことを中心に考えて出来ている仕組みではない。我々の場合は自由診療で取り敢えず何をやってもいい。しかし結果が出なければ治療院は潰れてしまう。結果がすべてである。私自身、腰が痛いときに病院で調べてもらって、薬だけ出たとき、「もっと高くていいから、ちゃんと治して。明日も仕事あるし。」と思ってしまった。なかなかそこを満たせないのであろう。満たされない分、我々が食べられるわけである。この保険の仕組みは当分は変わらないから、患者の不満は溜まる一方である。我々から見ると多少治療費は高くても、ちゃんと治してあげれば患者は病院に通う。なんとも隙間的な仕事だが、そんな欲求を満たしているので当分はこの仕事、潰れそうにない。
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