時々患者さんで、「真面目に通いますから、ちゃんと治してください。」と言う方がいる。
身体を診ると慢性的な食べ過ぎや過酷な労働をしている方に多い。
そういう状況は我々から見ると、「毒と胃薬を同時に飲んでいる」ようなものである。
身体を診ながら、「毒をやめたら胃薬いらないのでは・・・。」と思ってしまう。
本人は身体に対して負担をかけていることが、毒とは気がついていない。
生活の中で当たり前になっているから、毒とは気がつけない。
特に女性の場合、せめて三が日ぐらいはお三どんをせずにということで、おせち料理を頂くわけだが、この時期いつもより体調が良くなる方と悪くなる方が来る。
体調が良くなった方は、仕事のストレスから解放された方。
悪くなった方は食べすぎである。
仕事のストレスから少し解放され楽になった方は、その楽になった状況がたまたま正月だからと思わず、出来ればそれが標準・基準と思っていただきたい。
身体や心に対する根本的な負担を感じ、減らしていただきたい。
よく子育て中の女性で子供のお弁当から家事全般、仕事も完璧にこなして肩こりや首の痛みが治らない方がよく来るが、完全に器を越えている。
なんでもちゃんとこなさなくてはいけなという気持ちは分かるが、それ自体が「毒」である。
家事でも食事でも買えるものは買うといい。
掃除はルンバ、家事代行など今はいくらでもある。
全てをこなし、自分が辛い身体を我慢し続けている状況で、いくらうちに真面目に通われても良くならない。
その部分は工夫をしてご自分で努力して欲しい。
「通うから治して。」という気持ちは分かるが、自分でやらなければならない努力の部分はある。