数年前に右五十肩をやって、数年かけて治した方が今度は左肩が痛いという。右肩の時は突然痛くなったが、左肩の時は徐々だという。右肩の時は手にシビレはなかったが、今回はシビレるという。何となく違う感じはするが、五十肩だろうと思い、色々治療したが良くならず久しぶりにおみえになった。まずレントゲンを撮ったか聞いたら、撮っていないという。詳しく調べてみると五十肩の特徴がない。前回の右肩の時、首に痛みはなかったが、今回は首の腕に行く神経の根本を痛がる。明らかに首がやられている。五十肩では手にシビレはでないから、頚椎椎間板ヘルニアか胸郭出口症候群を疑う。ここまで来ると確定診断がないと治療は難しい。こういう話を書くと、たまたま反対側に出ただけと思っている患者さんは多いと思う。ただ、何となく違うのは感じているが、五十肩の仲間だろうと思っている。気持ちは分かるが、ちゃんと調べないと治らない。この患者さんには、「僕から見ると首に大きな棘が刺さっているようなものです。あなたには見えないから鎮痛剤を飲んだとか、湿布を貼ると楽になるというが、必ず症状は悪化する。『鎮痛剤とか湿布ではなく、棘を抜いたら。』とこちらは言いたくなってしまう。」と話したら、「そう言うことなんですね。」と言っていた。
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