アメリカのPT(理学療法士)事情

新型コロナウィルスの影響でZoomでのセミナーが盛んである。多いと週に7-8本の講義を受けている。今まででは考えられないぐらいの勉強量である。そんな中、アメリカでPT(理学療法士)をやっている先生の講義を聞く機会があった。「日本の講義はとても細かい。何処何処の腱がどうした、神経が何処を走っているなどアメリカでは考えられないぐらい繊細というか、細かい話ばかりである。アメリカでは○○の症状には△△という治療をすると半年後には70%回復する。だからそのプログラムをこなす、と言う考え方で、日本とは全く違う。例えば脊柱管狭窄症で半年後に手術をした方と保存治療(何もしない)方を比べると結果は殆ど変わらない。アメリカの保険は民間がやっていて、日本みたいに国がやっていないから、脊柱管狭窄症の手術は大金がかかるから保険会社が支払わない。やりたければ実費になってしまう。この医療経済から治療法が決まる。」という話を聞いた。これには驚いた。以前、アメリカで仕事をしていた人が奥さんが子宮筋腫になり、治療費が700万円ぐらいかかると言われ、保険会社が支払ってくれるか分からなかったので、ファーストクラスで日本に来て、国民保険に入り、手術をして70万円支払ってまたファーストクラスで帰ってもまだ安かったという。アメリカの治療費は訴訟を起こされることが前提なので、その弁護士費用も込みで日本の数倍は高い。どちらが良い悪いという話ではないが、いつもこういう話を聞くと、ここまで違うのかと思ってしまう。アメリカでは、「このままあなたが太り続けたら、医療費が将来どれだけかかるかわからないから、痩せなければ保険料を上げます。」とやっている。日本でも例えば糖尿病の方が太り続けたら、保険料を体重や血液データに比例して上げてもいいと思っている。日本の会社保障料が年々上がり、消費税で補うとか言っているが、お金のかからない医療や大病にさせない仕組み(予防)にもう少し目を向けてもいいと感じている。

image_print印刷する