身体を鍛えていたのに・・・

先日、「平成の三四郎」こと古賀選手が53才の若さで亡くなった。山下会長のあとはこの方が柔道界を背負って立つと思っていたのでとても残念で、余りの若さにショックが大きい。バルセロナオリンピックでの試合直前でのアクシデントや、優勝した時の顔は今でも忘れられない。報道によるとお父様も若くしてがんで亡くなり、本人はがんの手術を受けて闘病中だったらしい。
常連さんから、「金メダルを取るほど身体を鍛えているのにどうしてあんなに早く死んでしまうの?」と素朴な疑問が出た。確かにスポーツ選手は健康に気を使い、強い感じがするが、それは「筋肉」と「運動能力」を鍛えているだけで、寿命には関係ない。かえってスポーツ選手の方が短命の場合がある。相撲選手などは短命である。若い時に無理矢理身体を作るので、心臓や血管などへの負担は大きい。以前野球の落合選手が、「シーズン中は風邪を引くと2ヶ月ぐらい治らない。風邪を治すための体力が残っていない。」と言っていた。長生きで大事なことは、「免疫」を鍛えることである。職業的には農家や絵描きなど寿命が長い。田舎で毎日山へ畑仕事をしている90才台のおばあちゃんはよくテレビに出る。この方達の特徴は、「精神の高揚」「適度な身体への負担」「規律正しさ」「体重維持」などがあげられる。仕事柄、スポーツ関係の方は良く診るが、精神が高揚しすぎて身体に過度な負担をかけ、生活のリズムが崩れ、体重増加が一番ダメである。本当に大事なのは「免疫」であり「筋肉」ではない。

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