胃炎と上り坂

常連さんの腰痛に対して、「胃に負担がかかっています。胃を楽にすると腰は良くなります。」と伝え、胃薬を飲み始めたら体重も2-3kg落ちてジョギングもやる気になったという。このまま腰が楽になるはずだったのに、何故か坐骨神経痛が取れないという。身体を診たら、胃炎の反応のスタマックラインは消えているが、太腿の前面(大腿四頭筋)が以前より硬くなっている。これは上り坂などで負担をかけたことを意味する。「坂を上り下りしていますね。」と聞いたら、「自宅が高台で家の周りは坂ばかり、そこを走っている。」と言う。この上り坂だが、太腿の反応を見るとほんの少しの坂でも負担がかかる。お年寄りにリハビリをしていると平らなところで走ったか、坂を上り下りしたかはすぐに分かる。こういう場合は出来れば平坦なところがいい。折角スタマックラインが消えたのに、やる気が出て坂の上り下りでは逆効果である。本人やる気が出たというのは結構なことだが、意外なところに落とし穴があるものである。

 

image_print印刷する