尺骨神経のシビレと妻の怒り

今日ご紹介できた方は手がシビレるという。レントゲンを診たら骨の変形があり、ある程度時間が経っていることがわかった。頚や手の感覚の検査を終えてから、「ここまで来るのに最低6年場合によっては8年ぐらい経たないとこういう症状は出ません。」と言ったら、「2年前に同じ症状が出てその時は治ったのですが、今回は前回より酷いです。」と言う。治療をしながら、「ご本人の中ではまた治療を受けれは治ると思っているでしょう。しかしそれでは根っこの問題が全く解決しません。身体を触るととても良い筋肉の質が分かります。それはそれでいいのですが、激務をこなしても他の方が病気になってもあなたは耐えてしまうのです。そして疲れを貯めることが出来る。我々は『我慢弱い』を薦めていますが、他の方がうらやむぐらいタフで通っていたでしょう。いわゆる過信家です。ではいつまでも耐えられるかというとそうはいきません。限界は超えれば必ず症状が出ます。『身体の中の2人』でも書きましたが、『本人の気持ち』と『身体の本音』で身体はもうこんな生活はいやで、本人に気づいてもらいたくてやる気を削ぐ症状を必ず出します。それが2年前。そこで少し分かってくれれば今回のようなことにはならなかったのですが、治ったら今まで以上に酷使した。そりゃ身体は怒りますよ。例え話がいいかどうかは別にして、奥さんが6-8年耐えて2年前に少しだけ文句を言った。夫が改心するかと思ってみていたら、今まで以上に激務。かまってもくれない。そりゃ奥さんは少しぐらい薔薇の花をもらっても『こんなので今までのはチャラにしろというの?』となるでしょう。今回のシビレを注射かなんか打ってしのぐのは薔薇を奥様にあげるようなものです。夫にしてみれば薔薇でダメなら蘭となるでしょうが。そんな事で奥様の怒りは収まりません。身体に詫びながら本当に改心しないと身体の本音に又いじめられるのです。これを証明するために今日はシビレの治療一切しません。奥様をなだめる治療しかしません。それで楽になれば問題の本質を理解して戴けるのではないでしょうか?」と説明したら、「いや、参った。そこか・・・。」と言っていた。

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