身体に従うとは

常連さんが首を痛めて通っている。今回首を痛めたには理由があって、「身体の中の2人」という話をした。それは「本人の気持ち」と「身体の本音」で、身体を痛めるのは「身体の本音」を無視すると起こる。体は嫌がったのに酷使したわけだ。スポーツ選手だと辛い症状と闘わないと上達しないみたいな感覚を持っている方が多い。我々から見たら壊れるだけなのに、なかなかそこは理解して戴けない。少し例え話をしたい。若い頃つき合っている女と食事をするとき、「今日はラーメンに連れて行ってあげる。」と言うとおとなしい彼女は、「はい、わかりました。」と言って食事が終わってから、「美味しかった。ご馳走様でした。」と言われる。別の日には、「今日はトンカツに行こう。」と言うと彼女は同じように、「はい、わかりました。」と「美味しかった。ご馳走様でした。」と言う。ある時、彼女から別れ話がでる。「実はご馳走して頂いていたので言いにくかったのですが、あなたの食事についていく自信がありません。」と言われる。そうすると彼は、「え、言ってくれれば良かったのに・・・。」となる。これで別れた場合、彼に新しい彼女が出来たらどういう行動を取るだろうか。「何が食べたい?」と聞くのではないだろうか。この彼女が、「身体の本音」で辛い症状に耐えて何かを続けるのは、何度も別れなければならないということと同じです。こういう説明をしたら、分かりやすかったみたいで、「そうですね。」と言っていた。スポーツでも何でもそうですが、身体は過酷を嫌います。過酷にしなければならない場面もあるでしようが、その後は身体に対する、「お詫び」と「休息」は絶対に必要です。そこさえ理解してただければ私はもう少しゆっくり出来ます。

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