常連さんが、「知り合いの女性が腰椎椎間板ヘルニアの手術のあと、少しはいいみたいだけどまだ痛がっている。どうしてなんですか?」と聞くので、「痛みの原因がヘルニアだけなら手術で治るはずですが、ヘルニア以外に痛みの原因があれば手術をしても痛みは残ります。」と説明したら、「そんな事あるのですか?」と言うので、「本来であれば担当医が、『痛みの原因がヘルニアだけなら私の手術で大丈夫です。しかしそれ以外にもあれば手術をしても残ります。まずはヘルニア以外を治療して少し様子を診ましょう。但し痛みが強ければすぐに手術に踏み切ります。』と言ってくれれば患者は納得するのに、『この痛みの原因はヘルニアです。』としか説明を受けなければ、手術をしたのにどうしてと不信感が出てしまう。最近は丁寧に説明してくれる先生は増えましたが、『手術すれば大丈夫』と言ってしまう先生がいるのは事実です。昔病院勤務時代にヘルニアの手術の成功率は50%位だった。一番多かったのが、痛みは取れたがしびれが残るケース。患者は手術したら全て症状がなくなると思っていたのにしびれが残り、医者にその事を言うと『手術は成功しました』としか解答が返ってこない。結局水掛け論になってしまう。我々からするとそこを丁寧に説明して欲しいとは思いますが、手術を実際行うことは大変なので、そこは簡単に言ってしまう先生の気持ちはよく分かります。術後何もなければ良いのですが、やはり何か違和感が残ることはよくあるので、こういう問題が起こるのです。」と解説したら、「そんな事素人はわかりませんよ。」と言っていた。確かにそれは仕方がないと思う。しかしそういう患者でも治療法はあるので、諦める必要はない。
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