首を前に曲げると首と肩の間の真ん中に少し骨が飛び出ているのがわかると思う。それは頸椎の7番の骨で「隆椎 りゅうつい」と呼ばれている。
その場所は「不眠症」でも「寝違い」でも「喉の痛み(喘息)」でも同じ場所に反応が出る。
ツボで言うと「定喘 ていぜん」だ。
そこが少し硬くなってしまった場合、何が原因かわからない。
「眠れる?首痛い?喉は?」と聞かなくてはならない。
場合によっては「寝違い」と「喉の痛み(喘息)」が両方あるかも知れない。
同じ場所に反応して困るのは、「喉の痛み(喘息)」が続くと「不眠症」も反応してしまうことだ。
また場合によっては、「寝違い」も誘発しかねない。
本来、不眠症なら内科、寝違いは整形、喉なら耳鼻科だが、3ヶ所も中々通えない。
身体には違う病気で同じ場所に出るところがいくつかある。
「痔」と「イライラ」は同じ頭のてっぺんのツボ「百会 ひゃくえ」を使うし、「便秘」と「手首の痛み」で「神門 しんもん」という手首のツボを使うし、「膝の痛み」と「胃炎」で「梁丘 りょうきゅう」というツボを使う。
この辺が東洋医学の面白いところだ。
西洋医学で不眠症を治して、寝違いと喉が治ることはあり得ない。
個別の患者さんには少しそういう話をしてきたが、今回から少しずつ披露したいと思う。