眠気が取れなくて通っている常連さんが転んで肩を打ち、内出血してしまった。この話を聞いて、「いつもの眠気は楽になったでしょう?」と言ったら、「ええ、なんか楽です」と言う。「しかし咳が中々治らなくて」とも言う。これには理由があって、いつもの辛い症状は他に痛みなどがあると相対的に感じなくなってしまう。眠気が良くなったわけではないが、身体が肩の痛みに気を取られて感じにくくなっているだけである。しかし咳に関しては神経の興奮なので、肩の痛みが続く間は治りにくくなってしまう。転んで肩を痛めた事で辛い主訴(1番辛い症状)は楽になり、神経の興奮で悪化するものは長引いてしまう。こんな事がひとりの身体の中で起こる。理由がわかれば納得出来るだろう。肩の痛みが治まれば、主訴は又辛くなり、咳は止まる。以前から、「身体の何処かに痛みがあると・・・」「神経の興奮について」にも書いたが、心も身体も平穏で何もないのがやはり1番いい。しかし余りに辛い症状があるときは、他の所に痛みを作るという手もなくはない。
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