腰でも膝でもコルセットをするだけで痛みが減る方は多い。患者さんから良く、「コルセットをしたので、今までより長い時間仕事が出来るようになった。」と聞くが、これは考え方が間違っている。例えば何もしないで1時間仕事をして痛みが10なら、コルセットをすれば痛みが7になるとする。患者は必ず仕事時間を延ばし、10の痛みが出るまで仕事をする。本来の目的は、10の痛みがコルセットで7になるのだから、身体を休ませて、自力回復をしやすい環境を作ってあげる事である。体力温存が目的である。しかし中々この真意が伝わらない。痛みを包丁が刺さっているに例えるとわかりやすい。膝に包丁が刺さって10の痛みがある。コルセットをしたら7になる。痛みが楽だから長い時間仕事をすることは正しいだろうか?またまた毒と胃薬に例えるとわかりやすい。普段から毒を飲んでいて、胃薬も飲んでいる。たまたま良い胃薬を見つけたから、もっと毒が飲める。これはおかしい。我々から見たら、「毒を飲まなければいいのに・・・」と思ってしまう。あくまで身体が元に戻そうとする力を発揮させてあげる事が大事である。中々この部分は伝わらない。今日も、「コルセットのお陰で何とか仕事が出来ています。もうなくてはなりません。」と言うことを聞いた。コルセットのお陰で仕事が出来ると思っているだろうが、毒を飲まない方が身体は喜ぶのである。
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