これは大分前の話だが、家を建て替えられた老夫婦のご主人が、「俺は最近、朝起きると鼻水と咳が出る。リビングに行くと咳が止まる。家内は何ともないのに・・・。」と言われ、寝室を調べてみた。まず寝室の何が原因なのか一つずつ調べてみたら壁紙にご主人の鼻と喉がBi-Digital O-Ring Testで反応する。同じ壁紙で奥様の鼻と喉を調べても何ともない。次にリビングに行くと寝室とは全く違う壁紙で、2人とも反応しない。これで原因がわかったので、「対策は寝室の壁紙を変えるか、ご主人だけ違う壁紙の貼ってある部屋で寝るかですね。」と言ったら、奥様がすぐに、「あら、あなた明日からリビングで寝たら?」と反応したので思わず吹き出してしまった。アトピー性皮膚炎や自律神経失調症、がんの方の自宅は時々調べに行くが、今まで原因が見つからなかったことがない。「こんな環境で生活していたのか」という方ばかりである。では実際壁紙の何が問題なのか、塗料やインク、接着剤など色々と原因は思いつくが、この患者さんの場合は、そこまで原因追求をしなかった。時々新築を建てる方が、「どの木材と塗料、接着剤がいいかBi-Digital O-Ring Testで診てくれ」と現物を持っている方がいるが、こういう方は相当、健康意識が高い方である。新建材や新素材など、まだまだ人体への影響は解明されていない。こういう話を書く度に、「1番いいのは茶室。電気も塗料もない。1番いい空間。」と思ってしまう。
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