残骸処理

いつも首の痛みで通っている方が、新年ゆっくりしたにもかかわらず首が辛いという。詳しく調べてみたら、ストレスやパソコンのやり過ぎがなく腕がこっていない。首の筋肉もいつもよりかなり柔らかい。しかし本人は辛いという。これは実はよくある現象で私はこれを勝手に、「残骸処理」と言っている。どういうことかというと、普段仕事がきつく身体の調子が悪い時は、治療してもこりなど全部は取れない。半分程取れればいい方である。しかし仕事が休みでゆっくりしている時に身体は、「今まで中々完治しなかった分をこういう時に出して、少しでも身体の中にある悪いものを出そう」とする。これが残骸処理である。本人は無理をしていないから辛く理由が全く分からない。だから我々には、「正月、ゆっくりしているだけなのに。」と言う。これはあくまで身体の都合で、それがわかると治療はとても楽だ。昔はこれに気が付かなかった。これは丁度普段はおとなしい子供が親の機嫌の良い時を見計らって、たまっている不満を言うようなものだ。親にしてみたら、「普段はおとなしいから文句を言わない子かと思った。」となるだろうが、子供は子供なりに心に色々と抱えていて、言えるタイミングを見ている。だから突然言われた親はビックリするが、子供には子供なりに考えている。残骸処理とはそんな感じです。

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