正月と舞台

仕事柄、踊りをやっている方が何人か来ている。毎年年末には、「12月31日に年越し蕎麦を食べたら、三が日断食をして1月4日から6日までいつもの半分にして、7日には七草がゆを食べ、8日からいつも通りにしたら。」と言っているが、誰も守らない。中には田舎に帰り、「久しぶりに帰ってきたのだから、沢山食べなさい。」と言われ、たらふく食べる方もいるだろう。しかしこの正月の過食によって何が起こるかというと、「太腿が硬くなる」「スタマックラインの反応」が出て、踊りをやる方は脚が上がらなくなる。年末から1週間ほど過食をすれば、元に戻すのにはやはり1週間かかる。正月に稽古をする方は少ないから、胃腸を治してそこそこのトレーニングをするとなると、1月15日以前の舞台は相当気をつけないと身体が動かないことになる。新春の舞台を企画する方はその辺のところも考えないといけない。以前治療していた大女優さんは、「お正月だからと言って特別なことは何もしない。」と言っていたが、今になるとその意味が良く分かる。過食にはこんな落とし穴がある。

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