乳がんを手術で取る場合、がんがリンパを通って全身に回るために、脇の下のリンパ節まで取ることをリンパ節郭清(かくせい)と言います。リンパ節を取ってしまうと手が浮腫み、患者さんは日常生活に不自由を感じます。我々は浮腫をよくするために心臓に向かってマッサージをしたり肩甲骨を緩めたりしますが、中々良くならない患者さんは多く、利尿剤や漢方薬の効果も十分とは言いにくいです。リンパ節を取ってしまったのだから、腕を下にして浮腫まないように気をつけなさいぐらいで殆ど治療法はありませんでした。場合によっては、諦めさせると慣れさせるぐらいの指導しか出来ませんでした。しかし先程来た患者さんから、「リンパと静脈を繋いで浮腫を取る治療法があるらしい。」と聞いて調べてみましたら、ここ10年位世界に魁けて日本の技術が素晴らしく、論文や検査法、手術の術式も確立されていたことがわかり、最近の技術進歩の早さに驚いています。悩まれている方は是非ご相談ください。
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