患者さんとストレスの話をしていると、時々ずれを感じます。「今日の身体はちょっとストレスありますね。」と言うと、「最近はそんなに辛いことはありません。腰痛が慢性なだけです。」こういう会話になってしまう。我々から見たら、「快感以外は全てストレス」と言いたくなってしまう。朝起きてから夜寝るまでに身体のことが全く思い浮かばない。仕事は別として、これがストレスがない状態です。少しでも嫌だなぁと思っただけでも身体はストレスと感じています。我々の基準はここなのですが、多くの人は、「多少辛いのは当たり前。酷く痛まなければストレスにはならない。」と思っているでしょう。それは本人の言い分であって、身体の本音ではありません。だから話をしていてもずれてしまうのです。我々は微細な身体の変化を見逃しません。ここが分かると治療がとても楽になります。こういう基準ですと殆どの方がストレス一杯となってしまうでしょう。理想は、「朝起きた瞬間からエネルギーに満ちあふれている。まるで新芽のように。」が基準です。子供の頃ならともかく、大人になるとこの感覚は減ってしまうでしょうが、身体を整えればいつでもこういう感覚は戻ってくるものです。ストレス社会と言われていますが、身体から治さないと心は治りません。心だけの問題と思っている方は多いと思いますが、そんな時、身体は必ずやられています。身体を治すのが先です。
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