今日来た患者さんとしゃべっていて、「悩み方が下手」と感じた。本来悩みは「時間をかければ出来るもの」と「時間をかけても私には出来ないもの」に分けるとわかりやすい。先日も肩を痛めた方があまり通えず、すぐに治したいというので、専門医を紹介した。当院でのんびりやってもいいのだが何せ時間がかかるため、本人の希望を優先した。そうなるとその肩のことで悩まなくていい。肩以外を治療すればいい。出来ない問題は早くできる人に回せばいいのに、全部抱えて困っている人ばかり見る。「こんなに抱えちゃって時間がない・・・。それも出来ない問題ばかり」では悩んだって答えは出ない。以前、菅総理の時に、ある方が面談していて、しゃべっている最中に2カ所も3カ所も電話をして仕事を振っていたという。面談を終えた後に、「菅総理は凄い。だから1年間にあんなに色々な事をこなせたんだ。あの仕事の振り方は学びたい。」と言っていた。仕事を適切な方に振るのが仕事なのである。出来ない仕事を抱えるのは仕事ではなく、苦痛だけである。こんな話をしたら患者さんから、「そうなんです。抱えていてどうにもならないのです」と本音が出た。どこに振ればいいかが、わかっていれば悩まずに済む。我々で言えば、○○の難病が来た時にどの先生にお願いするかが生命線である。それがわかっているので著名な先生にはいつもご挨拶を欠かさない。これが私が仕事で悩まずにいられる秘訣である。
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