今まで何度も、「だから言ったじゃない」という内容の記事は書いている。
当院は鍼灸院だから、「いかに早く鮮やかに」治る事しか考えていない。
先日も肘痛の患者に、「この痛みは医者へ行って注射を打つレベル」と言ったら、「考えておきます」と返事をして、今日来たときに、「病院は少し遠いし、まだ行っていない」と言う。
こうなると解説が必要で、「あなたの肘痛は筋肉の問題ではなく、腱の問題だから我々の治療効果が薄い。整形で注射を打った方が効果的。そこで治れば終わるし、治らなければそこからのリハは我々。肘痛の治療は医者だけでも駄目だし、我々だけでも足りない。両方合わせると成績がいい。」と説明をしたら、「え、そうなの?なら行く」と言う。
現実、すべての患者に細かい説明は出来ないから、「あなたは○○へ行きなさい」と言ってしまうが、それにはきちんと理由がある。
先日も股関節の患者に名医を紹介したら、「親戚が○○でも診てもらいなさい」と心配をしているという。私からしたら、「○○病院は実は△△の問題があり、それを乗り越えて新しい技術を紹介した先生はやっている。15年前ならそこでいいのだけれども、今はそこには患者は送っていない。」と解説したら、「え、そんな話があるのですが・・・。知らなかった。」と言っていた。こちらは内部事情も考慮して、簡単な言葉で言い表しているのである。
そしてこれは何度も経験しているが、こちらが指導した医者に行ってよくなると、「なんでもっと強く言ってくれなかったのですか?こんなに良くなるなら、先生がもっと強く言ってくれたら行っていたのに・・・」「???え、こっちのせい?」と言いたくなってしまう。
そしてこういう経験を3-4回していると、具合が悪くなったときに、「どうしたらいいでしよう?」と聞いてくる。受け入れ態勢が出来ているのである。それまでは自分の都合で事を決めている。
人は何度も懲りないと受け入れ態勢が出来ない。
こんなやりとりを何度もしているので、「だから言ったじゃない」のネタは尽きない。