お金持ちと研究熱心

仕事柄、Bi-Digital O-Ring Testをやっていると、「先生、私は身体に一番いい健康食品を探しています」と言う方は多い。気持ちは分かるが、方向性が少し違うのではないかと感じることがある。以前から、「鼻」「歯」「腸」で難病治療と書いている。これは難病に限らず、身体を良い状態に保つために絶対必要なことと解釈して頂いてもいい。鼻や腸を治さず、健康食品だけ追いかけるのは間違いと言いたいわけである。本来、鼻や腸など粘膜の問題があり、そこを整えればそんなに健康食品はいらないはずである。以前、20種類以上の健康食品を持ってきて、こちらで調べたら本当に必要なのは3つだけだつたという社長がいたが、翌月にはまた健康食品が増えていた。その社長は人がいいので、人から勧められると断れないのである。しかしこの健康食品、そこそこ買えばかなりの金額になってしまう。経済力のある方は、「健康食品探しで健康を買いたい」と思っているから、中々止めないし、また買ったときの満足感も後押ししている。経済的に大変なら健康食品は買えないから問題は起こらないが、買える方は買うことで満足してしまう。次に研究熱心な方も時に困る。勿論自分の体調を良くするために色々と調べることは悪い事ではない。しかし「もっといいものがあるはずだ」で徹底的に調べ、インターネットなどに出会うとその先生のセミナーにはまり、健康食品を買いまくってしまう。それで良くなればいいが、少しはまった後、また次の先生を探しだす。その繰り返しである。研究熱心の方向が間違っている。まずは自分の身体の状態を正確に捉え、その先生のやり方で自分の身体がどう変化するかを見極めていただきたい。しかしそこを見ないで新しい治療法ばかりを追いかけてしまうのは困る。そういう患者は時々来るが、それならいっそのこと、「EAT(Bスポット療法)と乳酸菌をちゃんと飲んで」と言いたくなってしまう。その患者がどこを見ているかで、結果が変わってしまう。買うことで解決しようではなく、自分の粘膜を見ることで解決策を考えていただきたい。

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