以前から、「耳の病気は時間が勝負」と言っている。今日来た患者は喉が痛くなった後、耳まで痛くなって、「そう言えば、田中先生は外国では風邪ぐらいで医者に行かないし、抗生剤も良くないみたいなことを言っていたなぁ。でも耳が痛いから念のため医者に行こう。」ということで、抗生剤をもらいすぐに治ったという。これはいつも感じることなのだが、患者に情報を提供するとき、中々正確に取っていただけないことに苦労している。まず外国で風邪で医者に行かないという話は、アメリカやシンガポールで子供が発熱をした場合、医者に行くと3万円ぐらいかかるからまずは一晩様子を見ると、子供の熱は引くことがあるという話である。当然酷ければ医者に連れて行くが、少しぐらいの発熱だと喉を診て解熱剤で終わり、これで3万円は親として少し躊躇してしまう。抗生剤は飲みすぎると効かなくなり、いつもそればかりに頼ってしまうのは問題という話だ。中々真意が正確に伝わらない。中耳炎、難聴、眩暈(めまい)などは時間との勝負で、すぐに医者に行けと言っている。顔面神経麻痺も同じで時間との勝負である。では何故鼻や喉は急げと言わないのに、耳は言うかと聞かれて、「火事と雨漏り」の話をした。家の中が燃えていて、「明日でいいや」とは言わないだろう。雨漏りなら、「今度の休みの日に屋根を見よう」となるだろう。病気によって早ければ早いほど治療成績がいいものはある。耳が痛いのは明らかに身体の中の火事である。
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