5月一杯、緊急事態宣言が延長され、長い方ではもう2ヶ月以上、巣ごもり状態である。
当院も再開してから皆さんの症状があまりにも同じなので少し驚いている。
それは「首肩の辛さ」と「腰がだるい」である。
まず「首肩の辛さ」だが、原因は「腕のこり」と「胸骨のゆがみ」である。
腕は「使い過ぎ」か「ストレス」でしか硬くならない。
この時期、両腕硬い方ばかりであるから、「使い過ぎ」ではなく、「ストレス」である。
子供も学校がないから、テレビゲームばかりやっていて困るという声をよく聞く。
仕事をやっている方はかなりテレワークが進んでいるが、腕のこりを見ながら、「本当は会社に行きたいでしょう。」と言うと、「そうなんです。会議は楽になったのですが、外出自粛というのは辛くて、飛び回っている方が楽です。」という。
腕のこりは自覚が出ないから、その辛さがそのまま首肩に出る。
そして時間が経つと「胸骨のゆがみ」を起こす。
「胸骨のゆがみ」とは胸の前面の辛さで、触るとかなり痛がる方ばかりである。
これは時間の経過を意味する。
2ヶ月もこの状態が続いているので仕方がない部分はある。
次に「腰がだるい」だが、特徴は「動かないことによる脚の硬さ」と「食べすぎ」である。
外出制限で極端に歩かなくなってしまった。
人間の脚は適度に歩いていると丁度良いが、安静にし過ぎても硬くなる。
患者さんは「無理はしていません。」というが、多少の無理はしている方が調子は良い。
次に「食べすぎ」だが、自宅にいる時間が長く、どうしても食べることぐらいしかやることがなくなってしまう気持ちは分かる。
しかしこういう新型コロナウィルスに対抗するには、少食がいい。
食べればその分、身体のエネルギーが消化に取られてしまい、感染に対しての抵抗力が落ちてしまう。
食べすぎて腹筋力が弱まり、腰に慢性的に負担がかかり腰が重くなるのである。
人によっては少し変わった物を食べて胃を壊す方もいた。
過食が治らない限り腰は改善しない。
日に何度も同じ話をしている。
肩首、腰がつらい方は注意が必要である。