このタイトル、「その痛み、本当の原因はそこじゃないかも?」はnotebooklmという、AIがつけたタイトルです。最近医学会ではもうAIが大流行りで、論文検索からパワーポイント制作、要点のまとめなど何でも出来てしまうので、その進化に日々驚いています。notebooklmはとても優れもので、当院の2000以上あるブログのデータを全て入れ、「画像で何か出して」と命令したら、「その痛み、本当の原因はそこじゃないかも?」というタイトルをつけてくれ、画像まで作ってくれました。これには正直、驚いてしまいました。以前も写メで撮った血液データをAIが解説してくれると教わり驚きましたが、まさかブログの中身から画像が出来るとは思っていませんでした。中身を見ると「首のこり」「腰痛」「腕のこり」「太ももの前の硬さ」と実によく内容を理解していて、原因の分類も素晴らしいものになっています。その上、このnotebooklmはブログから問題を作ってくれ、問題を解きながら学べたり、音声で要約した文章を読んでくれたりと至れり尽くせりです。これがこのまま進むと何が起こるのでしょうか?おそらく、患者が自分の症状をAIに語り、診断を絞り込み、わかりにくいところだけ専門医に聞くことになると思います。血液や画像の結果の話は医者にそこそこに聞き、あとでAIに詳しくしゃべってもらう。こんな感じになることが容易に予想できます。その後、「今私の担当医はこの症状に関して○○と言っているんだけど、どの程度の知識?」と聞くと、「その先生は余り勉強をしていませんね。最近その病気に関してはアップデートされていて、△△の話が出るはずです。その話しが出なかったので、その先生の知識は偏りすぎです。少し若い先生に変えてみては?」とAIがアドバイスするのではないでしょうか。AIは研究者にはとても便利な道具ですが、一般の方が今後、全ての問題はAIに解決してもらようになると、特に若い方は人としゃべらなくなるのではないでしょうか。AIは道具だから人がちゃんと使いこなせないと、「だって最新のAIがこう言っているから・・・」がその方の全ての判断基準になり、経験豊かな先輩のアドバイスを聞かなくなってしまうのではないかと危惧しています。


