話が一人歩き

新患で身体診て、「あなたはご両親の愛情をたっぷり受け、少し天然が入っていてストレスを抜くのがうまい、身体に自信があり、すこし他の姉妹から妬まれたでしょう。性格的には小さな事にこだわるでしょう。」と言った方がいる。長年人の身体を診ていると身体は情報の宝庫である。言われた方はビックリして、占い師を見る眼でこちらを見る。今日久しぶりに診たら、腸が2-3週間動かず、足の疲労があった。「ここ2-3週間外食か何かでお腹の調子が悪いでしょう。足に疲労もあるから、歩き回ったのではないですか?」と言ったら、「どうして私が旅行をして肉ばかり食べたと言うことがわかるのですか?」「いえ、そんな事は言っていません。腸が動かないことと足の疲れしか言っていません。」「先生は何でもわかってしまうのですね。まさか旅行と食事の内容まで当てられるとは・・・。」どうしても話が大きくなって一人歩きしてしまう。気持ちは分からないでもないが、このまま人に話されてしまうと、「あの先生は運命まで見る」という話になりかねない。患者が救われたい気持ちは分からないでもないが、話は正確にして欲しいといつも感じている。こちらは占い師ではなく、按摩・マッサージ・指圧師である。

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