膝がザワザワする方達へ

時々、膝が痛いのではなくザワザワすると言う方が来る。どんなことを考えながら治療すれば良いかというとポイントは3つある。

1.自律神経の交感神経優位の場合があるので、マウスピースなどで過緊張を落とす。
2.粘膜(鼻、喉、皮膚、痔)が弱いと起こることがあるので、まずはBスポット療法をやって痔などはちゃんと治す。
3.症状を出している犯人はウィルスなので、抗ウィルス作用のある物を使う。EPA、当院では荏胡麻を使っている。

結局、坐骨神経痛ように痛みなら、鍼灸など対応はあるが、ザワザワでは必ず効くとは限らない。自律神経を整え、粘膜を整え、抗ウィルス作用のある物を使うのが一番いいと思う。これは出来ればすべて同時にやって欲しい。荏胡麻だけでもダメだし、マウスピースだけでも治療としては弱い。同時にやって効果を現す。

2019年6月19日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

身体に痛みがある時の身体の器は1/3

普段10の身体の器を持っている方でも、何処かに痛みがある時は7割減の3割程度しか身体の器はありません。普段フルマラソンをして足が辛くなる方だと、10数kmでフルマラソンをしたのと同じぐらい辛くなるということです。本人は多少の痛みがあっても3割減で7割残りと思っています。「ちょっと痛いだけで少し具合が悪い程度だから、普段の半分ぐらいやってもまだゆとりがあるはず。」とよく言います。この自分の思い込みと実際の身体のギャップが思わぬ症状を出します。身体はこんな時に無理されたくないので、思いのほか本人が嫌がる痛みをすぐに出します。本人は、「何、この痛み、いつもと違う。何か変。」と言いますが、器を越えていると全く思っていませんからたまたまと思っています。それを続けると益々身体は怒って本格的に止めさせようとします。「こんなはずじゃなかった・・・。」と言います。身体の器が1/3しかないことがわかれば簡単に解決する問題ですが、中々悟れないのが現実です。思い当たる方は注意が必要です。

2019年6月18日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

外周を疑う

例えば肩が痛くてそこを治療してもうまく行かない場合、周りが何か影響しているかをみます。具体的には腕や背中、首と取り巻きを診るわけです。しかしそれでも良くならないとなると外周を診ます。頭や腰、股関節、足首を疑うわけです。例え話をすれば子供が不良になった場合、本人に原因がなく周りからの影響とわかった場合、まず友達や親兄弟を疑いますが、そこに原因がなければ祖父祖母、親戚、家の周りの方などとなるわけです。長年仕事をしているとこんな所が原因という場面によく遭遇しますが、あまり固定概念を持たずに診る法が成績がいいです。この肩こりは心臓に違いないという見方より、何処が原因だかわからないから注意深く診ようという見方の法がいいです。経験上ある程度は絞り込めますが、いつもここではないかもしれないという見方をしないと失敗をします。初心に返り、平らな心で診ることがコツのように思います。

2019年6月18日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

肩を楽にする方法

薬剤の専門家が、「肩をまとめて楽にする方法はない?鍼灸はピンポイントだし、マッサージ以外の方法で。」と聞いてきた。「基本的に我々の治療は刺激療法です。だから『どんな刺激』を『どれだけ』がポイントです。まとめて楽にするのにミオナール(筋弛緩剤)を毎回使うのも嫌だし、ピンポイントでなければカッサ療法と言って皮膚を擦る治療はあります。少しミミズ腫れを起こしてそこを修復する際に、肩こりも良くなってしまうというやり方です。あとは吸角や瀉血、患部に蜂を刺すやり方、マウスピースや鼻炎から治す方法、骨格のゆがみなら骨盤や仙腸関節、足のアーチから治す方法。お腹の問題から肩こりになるので胃薬や乳酸菌、葛根湯みたいに血流剤を使う方法。岩盤浴やサウナのように温熱効果を狙うか、逆に冷凍療法で冷やす、そして快復力を待つか高圧酸素を使うなど色々と考えられますが、結局は肩こりが何からきているかの原因を突き止め対処するか、患部に何かの刺激を与えて血流改善を狙うかです。そのために刺激の種類が変われば身体の反応は変わります。よく患者さんで『首のここは鍼を打って、お腹のここは灸、背中は揉んでください。』という方がいますが、おそらくその症状に対して刺激が変わると身体の反応が変わり、本人が感じる治癒のレベルが違うのだと思います。例えば鍼を打つと脳内の麻薬が出て痛みにいいとか、灸は白血球が増えて炎症を鎮める物質が出るとか、マッサージは皮下の脂肪や筋膜に刺激がいって何か物質が出るというように変わるのだと思います。そして最後はどの刺激がいいかは患者の好みです。このやり方を中国では3000年やっています。」こんな話を1時間していたら、時間切れになってしまった。たった肩一つ楽になるにも長い歴史と経験や種類、考え方があるものだと改めて感じた。

2019年6月17日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

過酷な生活と帯状疱疹

病院勤務時代に救急だったので、骨折の患者はよく来ていた。場合によっては数ヶ月もベッドに寝ているとよく帯状疱疹を起こしていた。医者に、「帯状疱疹は免疫が下がると起こる。」と言われ、患者本人にしてみると、「骨折してから安静ばかりで無理はしていない。それでも免疫が落ちるとは不思議。」とよく言っていた。今日来た常連さんも眉の痛みを訴え、段々痛くなったので診てもらったら帯状疱疹だった。この方は10数年前に腰痛で来ていて、その後治り、症状もないが取り敢えずお腹と脚をよく治療していた。症状がないので色々な話をしていく中で、かなり寺子屋の生徒ととしては優等生であった。本人にしてみればこれだけ真面目に通って帯状疱疹とは何事だと思うだろうが、我々からしてみると楽のしすぎである。おそらくその方の今の生活を江戸時代の方が見たらお姫様以上であろう。冷暖房は完備、風呂はスイッチで沸くし、外出して寒ければタクシー、ヒートテックを着て、肉体的に辛いことは何もなく、お金も時間もある。過酷な生活をすると身体は膿を持つ。昔は鼻垂れ小僧や盲腸が多かったが、あれはすべて身体の中の膿である。逆に楽をしすぎると今度はアトピー性皮膚炎やアレルギー性が起こる。身体は生かさず殺さずがいい。適度な過酷さと休息、どちらだけでもダメである。いつかこの話をこの方にしようと思っていたが、今回の帯状疱疹で話が出来た。

2019年6月17日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

昔からの薬-ういろう

昔からある薬は他の薬とキャンセルしにくいという記事は以前に書いた。患者さんに話をしながら一つ忘れていたものがあった。それは「ういろう-正式名は透頂香(とうちんこう)」である。これは仁丹みたいなもので名古屋の名産とは違う。元々ういろうは中国の王が被る冠の匂い消しに使われていたと言われ、日本に伝来した後は外郎家が代々その製造に従事する事になったという。銀粒で麝香(ジャコウ)や薬用人参、龍脳(りゅうのう 木からしみ出した樹脂が結晶化したもの)や甘草、生薬や薬効のまだわかっていないものなどを十数種類混ぜて作ったものである。ネットでは買えず、小田原に行くしかない。効能は万能で調べてみたら「胸腹痛、渋腹、胃痛、食中毒、霍乱、胃痙攣、消化不良、下痢、吐くだし、水中、癪痞、溜飲、悪心嘔吐、食欲不振、急性慢性胃腸炎、諸毒消、便秘、蟲積症、胃回虫症、肝臓、悪阻、酒の悪酔、宿酔、船車、乗物の酔い、眩暈、気欝、疲労、気付、感冒、息切、咳、痰のつかえ、気管支炎、頭痛、駆風、暑寒中、日射病、高山病、心臓病、心悸亢進、心臓補強、強壮、発生過度、声の嗄れ、咽頭炎、身体違和感、口内炎、歯痛、牛馬家畜諸種の疾患、伝染病予防、其他急病に用いて良効あり。」と書いてある。一番使われるのはお腹や喉である。どことなく懐かしい感じがする薬で、原材料が手に入らないことから大量生産が出来ないと聞く。毎回思うが歴史のある薬の安心感は絶大である。多少飲み過ぎても問題がない。おそらく昔の方はそういうことも計算に入れて処方したに違いない。先人の知恵に感謝である。

2019年6月16日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

高齢の先生の特徴

どの業界にも名人とか、名誉○○はいる。やはり名人級になると経験も豊富だし、知名度も高い。しかしその名人のそばにいる方に話を聞いてみると意外にも皆同じようなことを言う。「最近、先生はお年で患者の話をろくに聞かないで、持論ばかり展開して皆に同じ話ばかりしている。あれでは先生は疲れない。」こんな話がよく聞こえてくる。取り巻きの先生方の苦労は絶えないだろうが、この仕事、定年があるわけではないので患者が来れば先生が何歳でも成り立つ。またベテランの先生の方が安心という患者心理もある。学会でもやはり高齢になってくると質疑応答の時間に、質問者の声が聞こえない。「え、質問は何?」「○○です。」「え、△△?」「違います。○○が質問です。」「え、今なんて言った?」こんな会話が続くと質問者は諦めてしまう。以前、ある有名な内視鏡の医者が80才を超え、患者のカルテをパラパラとやってはいるのだが全く違うところを見ていたという。それを見て患者が先生を変えようと思ったと言う。人生100年の時代といわれ、益々高齢の先生は増えるだろう。私自身ももっと年を取ったら、古い常連患者と昔話だけの治療がいいのではないかと思っている。

2019年6月16日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

病気の説明をする医者と先生の顔色ばかり見る患者

これは以前、ある医者と雑談をしているときに聞いた話だが、「うちの名誉教授のところに難病の患者が来て、教授は一生懸命その難病の解説をしていた。そばで見ていてあれだけ丁寧に説明して下されば、さぞかし患者は良くわかっただろうと思って診察の後に聞いたら、『難しすぎて良くわからなかった。』と言ったという。でも患者はうなづいていたのでまた聞いたら、『教授の説明を私達は聞いていたのではなく、教授の顔色を見てこの先生は大丈夫かどうかを考えていたのです。説明を受けながらこの先生はとても自信がある事がわかったので、うなづいたのです。難しいことは言われてもわかりません。』と言ったという。」医者の立場からすれば、どうやって難しい病状を解説するかが大事だが、患者の感覚は違う。この先生は信頼に足りるかを顔色で見ている。手術や治療技術の事は難しい勉強をしたのだろうから、問題にはしていない。この先生にお願いして悔いはないかを考えているのである。この話には唸ってしまった。患者さんの本音を垣間見た気がした。

2019年6月16日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

しつこい患者の勧め

遠方から膝の半月板がなくなってしまった方が通っている。
医者からは手術しかないと言われ、色々試して駄目なら手術を受けるつもりでいたと言う。
たまたま検索して当院のブログを見ておみえになり、治療を始めたら思いのほか成績が良い。
仕事をしても殆ど膝が痛まないレベルまでなった。
この方は実に真面目な方でこちらが言ったことをすべて実行している。
歯の噛み合わせも膝に影響すると言えば歯医者に通い、鼻炎も治しておいた方がいいと言えば耳鼻科に通う。
衰えてしまった筋肉のためにプールがいいと言えば、週に3回も筋トレに励む。
実に優秀な患者である。
では他の患者もこうなるかと言えば中々そうはいかない。
経験上、こちらの言ったことを守る方は6割ぐらいではないかと思う。
いつも治療しながらその患者に足らないことを指導しているつもりでいるが、「プールで筋トレして下さい。」と言えば、「時間がなくて・・・。」と言いながらうちには通ってきている。
いつも不思議だなぁと感じている。
良くなる方達は一つの特徴を持っている。
それは皆、しつこい。
何かいい治療法があるのではないかとしつこい。
言われたことをやってみて成果が出なくても、まだ何かあるのではないかと思っている。
そしてそんな事をしていると時間が経ち、医学の進歩とともにチャンスは増える。
だから諦めてしまう患者が一番損をする。
しつこいぐらい執念深く先生にくっついている方が結果的に一番いい。
我々も色々と勧めて、あれもダメこれもダメと言われれば必死に何かを探す。
今日はだめでも明日は何か出てくるかもしれない。
たった1本の論文で治療法がガラッと変わることはこの業界よくある。
時々年配の方で腰痛や膝痛を諦めてしまった方を診るが、もう少し粘れば違う人生だっただろうと思うことがよくある。
医者から、「○○はもうダメ。」と言われても、「先生、そんな事を言わず何とかなる方法を教えて下さい。」と食い下がることをお勧めする。
最終的にその方が我々も勉強になり、お互いが喜ぶことになる。

2019年6月13日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

食欲を抑えるコツ-2

過食が止まらず困っている方が時々来る。そういう方達の特徴は仕事が終わってまずビール、辛いものや脂っこい物が大好き、気がつくとお腹がはち切れんばかりになっている。お酒や辛いものはすべて食欲増進剤。だから食欲増進剤を飲みながら食べすぎたと言っていることになる。そういう方にはまず食前にコップ2杯の水を飲むことを勧めている。飲むと少し胃が重くなり、食欲が落ちる。次にサルやオラウータンの話をする。人間が進化してしく過程で彼らと我々の遺伝子は98.6%は同じだという。彼らに肥満などは珍しく、皆寿命を全うしている。では何を食べているか。まずは木の実、土の中の根っこそして昆虫である。昆虫はタンパク源だから、人もナッツ類、根菜類の煮物、タンパクは豆腐や卵、豆などを食べていれば彼らと同じになる。肥満など出るわけがない。そんな事を書きながらいつも思い出すのが、先日亡くなられた小野田寛郎さんである。
「もし、僕の健康法があるとすれば、食べたい時に食べたいものを食べること。おなかがすかないのに人に合わせて食べるのは良くない。食べたくないのに、不必要に胃を動かすのは体にとってマイナスだと思います。」
と書いあった。今の時代食べて健康にはならない。お昼ご飯を時間だから食べている方達には耳の痛い話であろう。

2019年6月12日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

ステロイドと漂白剤の話

ご紹介出来た方の肘痛が酷い。テニスにはまっていて少し痛みに強いので、どこもかしこも筋肉が硬い。こうなるともう選択肢はステロイドしかない。しかしステロイドに関してとても拒否する方と、そうでもない方がいる。拒否する方は、「あれは痛みを止めているだけで治していない。癖になったら大変。」と言う。そうでもない方は、「何でも楽になれば良い。」と言う。これは以前、うちの常連さんがある整形外科から、「ステロイドは漂白剤と思って下さい。使えば綺麗になりますが、使いすぎると布が傷む。」と言われたという。これは実に名言である。我々もどうしても使って欲しいときと、あまり使い続ければもういい加減にして欲しいと思ってしまう。理想はどうにもならないときにステロイドを使って、その後無理をせず、ケアを万全にするのがいい。中には、「ステロイドを使って楽になったから、これで思いっきり出来る。」という人もいる。これが一番困る。何事も程々で自分をスーパーマンだと思わない方がいい。若い頃は出来たかもしれないが、10代の成長期と比べられては困る。気持ちだけは同じというが、気持ちでなく身体の本音からこちらは判断しているのである。

2019年6月8日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

口の中に鍼を打った話

最近通っている患者は坐骨神経痛や自律神経失調症、顎関節症と少し手強い。顎関節症は専門の歯医者を紹介しようと思って伝えたら、間違って違う歯医者に行って口の中に鍼を打たれたという。ビックリして大丈夫でしたかと聞いたら、「2回口の中に打ってもらってとても調子が良い。」という。私など40年もこの仕事をしていて今まで3回ぐらいしか口の中に鍼を打ったことがない。それも患者から頼まれて、顔面神経麻痺と三叉神経痛の酷い方。それがまぐれとは言え、口の中に打って戴いて効いたなんてまるで嘘みたいな話。こういうのはすべて患者さんの運。気になってその先生を調べてみたら、とても見識が高く、幅広く学ばれている。この先生ならなさるかもしれないという感じだった。まず口の中に鍼を打つとどうなるかだが、普通の皮膚に打つのと考えは同じだが、粘膜で痛みなど強く感じるところなので慎重になる。口の中のツボも諸説有り、定番はない。神経の走行に対して刺激すれば場合によっては神経障害を起こすこともある。口の中の粘膜刺激だけで顎関節症を収めるのは至難の業である。そんな印象を持っているので、鍼治療2回で治めたというのは凄い。この患者さんには治療中、「凄い,強運・・・。」と言い続けて時間が来てしまった。世の中にはすごい話が本当にある。

2019年6月6日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

患者をその気にさせる

病院勤務時代におばあちゃんがおできで悩み、外科の先生に相談したら、「それは手術、手術しかない。」の一点張りで、患者が是非お願いしたいと言わなかったのでそのままになっていた。ある時若い医者が外部から来たときに、そのおばあちゃんが愚痴を言った。「先生、このおでき、外科の先生は私の顔を見ると手術手術と切る話ばかりする。あまり言われると気がのらなくて・・・。」「そうですか、少し拝見します。これは結構皮膚の表面から近いところにあるのでほんの少し開けるだけですぐに取れます。入院もせず、そのまま帰れますし、痛むこともありません。そのままでもいいですが、取っておくと後々楽です。お時間のあるときにやられたらどうですか?」と言ったら、おばあちゃんが、「え、少し開けるだけ、それでいいんですか?じゃ先生やって下さい。」ということになり、若い先生が担当された。手術自体は簡単なので40分ぐらいで終わったが、その後外科の先生は気分は良くない。我々から見ると患者さんには同じ事を言っているのだが、受け取り方がまるで違う。このことを経験してから、患者さんをその気にさせるのも我々の仕事だと思った。患者さんの受け取り方はわからないが、言葉一つでも患者さんは別の印象をもつものである。

2019年6月5日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

内科と膝痛

常連さんが、「この間夜中に膝か動かなくなったがすぐに治った。取り敢えず湿布を貼ったが今日は大丈夫。」と言う。この方は以前から少し高血圧で降圧剤を2剤飲んでいる。血圧を測ったら上が110mmHgでよく効いているか、少し下げすぎか微妙な数字だった。本人は膝の症状は整形的なこととを思っているが、我々からすると動かなかったり、きかないというのは脳の虚血を考える。一過性虚血発作といって、手足が少し麻痺したり動かなくなったりするがすぐに治る病気がある。脳に血が行かないか血管が硬いか、虚血は間違いない。だから膝が動かないなどの症状の時は内科で血圧の薬を出している先生に伝えなければならない。患者からすると、「どうして膝の症状を整形ではなく、内科の先生に言うの?」という疑問が出るだろうが、膝痛なら良いのだが、動かないというのは脳からの命令が行かないわけである。見分けるのは大変だが、何でも先生に言えば、膝痛なら、「ふ-ん。」で終わりだが、動かないと言われれば念のため頭のCTでも撮っておくかとなる。うちのように治療時間が長く色々な話を聞いているなかで、こういう問題はどう対応すれば良いかは伝えるが、おそらく世の中には脳梗塞で倒れた後に医者から、「最近おかしな事なかったの?」と聞かれ、「少し前に足が動かなかったことがありました。」と言えば、「どうしてそんな大事なことを言わなかったの?」というやりとりになるだろう。患者にすればどれが大事でどれが大事でないのかはわからない。患者としゃべりながらこういう事はよく起こっているのだろうと感じた。

2019年6月5日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

遊走腎について

常連さんがいつもと違う場所の腰が痛いという。調べてみるとそこは肋骨のすぐ下で腎臓の位置である。まさかと思って、「医者に遊走腎(ゆうそうじん)って言われたことはないですか?」と聞いたら、「え、大分昔に言われた。」という。聞き慣れない言葉かもしれないが、遊走腎は腎臓が立ったときに下に下がってしまう状態を言う。生理的にも4-5cmは下がるが10cm以上レントゲンで下がったと確認出来れば確定診断となる。細身の女性に多く、腎臓自体が脂肪に覆われているため太って脂肪がつくと良くなる方もいる。特別に治療法はないが立ち続けると悪化するので、腹巻きをする方法もある。血尿など酷くなれば手術もあり得る。我々、腰痛患者を扱う場合に、筋骨格で解決する人、胃腸で解決する人、自律神経で解決する人以外にこの遊走腎を念頭に置いている。腎臓の位置が少し腰より上なので、患者は腰が痛いと言うが痛む場所が明確に違うので区別できる。また腎臓に石ならぬ砂がたまることもある。「腎砂 じんさ」である。長年仕事をしていると腰痛と腎臓はいつもセットで考えている。

2019年6月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

電磁波測定士を取得して

先日ある学会で鬱病に関して発表していたら、知り合いの医学部教授から、「君の電磁波に関しての発表は曖昧すぎる。僕が測定器具から勉強方法を教えるから電磁波測定士をとりなさい。」と指導を頂いた。
今までThe Bi-Digital O-Ring Testで電磁波の話はよくしていたが、良い機会なのでゼロから勉強しようと先日、電磁波測定士2級を取得した。

日本電磁波協会
https://www.emfa-japan.org/


内容的には6時間ほどの講義と実技、試験で取れるのだが実に詳細なことまで教えてくれる。
今まで何となく理解していたものが間違いだったり、別の視点で物が見られてとても学びの多い講習だった。
少し学んだことを羅列してみたい。

「電磁波は3つに分かれ、『電場』『磁場』『波』で対策が違う」
「電気器具をコンセントにつなぐだけで『電場』は発生するが、磁場は発生しない」
「日常生活で意外と電場が高いのはノートパソコン」
「液晶テレビはアンテナがアースになり意外と高くない」
「ここ50年で電気の使用量は10倍」
「昔の家屋の電線は150m、今は950m」
「家の中で電場が危ないのは2階の床。」
「諸外国ではアースが義務だが日本はなく、配線ルートは無計画」
「鉄筋コンクリートは躯体自体がアースになっている」
「携帯電話は通話時、優先イヤフォンがお薦め」
「枕元での携帯電話充電は国際がん研究機関が脳腫瘍の可能性を示唆」
「高圧送電線の電磁波影響は60mでほぼ基準値以下」
「リビングでは電気式床暖やこたつが問題」
「電子レンジの問題はスイッチを入れてからの磁場」
「IHクッキングヒーターは最近、基準値を満たしている物が多い」
「太陽光発電は直流なので問題なし、ただし売電時に交流変換は対策が必要」

追々、詳細を説明していきたい。

2019年6月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

生きる規範

時々女性の口から、「人から何かを言われると成る程と思うし、違う方から違うことを言われても成る程と思ってしまう。いつも不安ばかりで取り越し苦労が絶えない。」ということをよく聞く。すこし難しい言葉だがそういう方は、「生きる規範(きはん-判断基準)」がない。例えば治療において規範がなければ、その場限りの治療になってしまい患者を治癒に導けない。子育てでもその場限りの方針は困る。百年の計とは言わないが、判断に困ったときにどうするかの基準は大事である。以前忠臣蔵を見ていたら、赤穂浪士が江戸にスパイに入り吉良上野介の様子を伺っていたら、ある事件に巻き込まれてしまった。普通ならこの事件を収めてから吉良の首を取りに行くのだろうが、この事件にかかわると大事な討ち入りに影響が避けられないと判断し、その事件をスルーしてしまった。大きな目的があるからそういう判断をするのである。赤穂浪士として浅野内匠頭の仇討ちという生きる規範があるから出来ることである。この規範がないとただ心配するだけになってしまう。時々心配しながら安心しているご婦人を見かける。「将来○○が不安。今度の△△は□□が不安。次回の○○は△△が出来ていないみたいだから不安。」不安不安と言い続けて安心している。少し日本人の生き方からこの規範が薄くなっているように感じている。

2019年6月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

乳がん術後に関して

The Bi-Digital O-Ring Testを勉強しているので、乳がんの方は多い。術後によくこういう話をする。「乳がん手術後一番気になるのは再発です。乳がん自体の原因がまだわかっていないので、遺伝子から治療をするのはまだまだ先の話。後は食生活と電磁波。食生活は甘い物や刺激物を避け、牛乳は禁止。電磁波に関しては少し勉強しないとダメ。結局出来るのは食生活と電磁波対策。The Bi-Digital O-Ring Testを使って再発リスクを下げながら様子を見ていくことが大事。」この話自体がまだまだ常識化されていない。病院では「再発したらまた来て。」と言われる。患者は「では再発しない方法を教えて下さい。」と言いたくなる。まだまだこの溝は埋まらない。

2019年6月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

腰椎椎間板ヘルニアについて

仕事柄、腰椎椎間板ヘルニアの方は多い。坐骨神経痛を起こし、脚まで症状が出る。痛みだけならいいが、シビレや麻痺となると場合によっては手術の対象になる。病院勤務時代によく先生が、「昔のヘルニアは50%位の手術の成功率だったが、最近は80%近くになってきたので成績が良い。」と言っていた。こちらはリハビリをしながら、良く患者さんから苦情をもらった。「外科の○○先生に手術をしてもらって確かに痛みなくなったのだが、シビレがダメ。先生に言うと『手術は成功しました。』の一点張りで話を聞いてくれない。手術前に先生は『あなたの腰や脚の痛みやシビレは腰のヘルニアから来ている。手術をして神経の圧迫を取れば痛みやシビレは良くなる。』と言われて、手術したら全てなくなると思っていたら、痛みしか取れない。なんか納得がいかない。」と我々は言われる。そんな時は、「手術の成功と症状がすべて取れることは別である。」という説明をしている。特に脚のシビレや麻痺は難しく、腰の手術だけで取れる保証はない。説明としては神経の圧迫でシビれるとは言うが、圧迫が取れて必ずシビレが改善するとは限らない。術前にある程度説明する先生もいるが、患者の気持ちとしては手術ですべて解放されると思ってしまう。患者の中にはやることをすべてやり尽くしてまだ治らないという方もいる。比較的そういう方がよく来るが、そんな時はいつも夏樹静子先生の「腰痛放浪記 椅子がこわい」を思い出す。内容は割愛するが、断食治療の凄さと心の描写が凄い。腰痛にいかに胃腸や心がかかわっているかがわかる、お薦めの1冊である。

2019年6月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

親の幸福

常連さんの娘さんが彼氏を連れてくるという。親としてソワソワする気持ちは分かる。その常連さんのお父さんも治療に来ているのでこういう話をした。「連れてくる孫の婿殿と合うために、あなたのお父さんだってソワソワしているんですよ。ここはあなたが親孝行すると思って、お父さんのために礼服や燕尾服、お母さんのために黒留袖を一緒に見に行ったらどう。その後は当然食事になるし、色々と打ち合わせもある。式でお父さんに挨拶を頼めばお父さんは原稿書きから練習まで始める。もうお父さんだってソワソワが止まらない。相手の方と食事となれば又緊張する。孫が初めて連れてくる時もお父さんに見定めてもらえば、着ていく服だって気にする。『ようし、俺が見定めてやる。』と頑張る。そのあと式の打ち合わせなど何かにつけてあなたの親に頼れば、親はやる気満々になる。少し負担をかけるのも親孝行。」そんな話をしたら、「いや、それは気がつかなかった。いい話を聞いた。」と言っていた。年をとると時間とお金があっても感動が減る。まして自分が主役級の仕事は殆どない。食べ物で贅沢をしても医者に怒られるだけだし、デパートに行っても買う物はない。タクシーを使うより歩きたいし、旅行だって行くのが大変。結局お金を使う場所がない。娘の又娘となればお父さんは張り切る。少し負担をかけるのは最高の親孝行。打ち合わせの食事代ぐらいはお父さんが出してくれる。年をとるとそんな事が最高に嬉しくなるものである。

2019年6月1日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

高血圧の母

常連さんのお母さんの上の血圧が200mmHgあり心配だという。話を聞いたら早朝高いらしい。こういう場合は便秘があったり、夜に水を飲まなかったりすると良くない。また便秘で力むと困る。血圧を上げる薬は数あるが、考え方の中に利尿薬がある。腎臓に負担がかかると心臓は頑張ってしまうので、利尿薬でおしっこを出すと血圧は簡単に下がる。また腕の使いすぎで肩がこったりしても血圧は上がる。だから高血圧の時は腕の使い過ぎは駄目である。降圧剤も2剤から3剤と増えるが薬の相性の問題もある。2剤の時はうまくいっていたのが3剤になった途端おかしくなることはよくある。まずは便通をよくし、力まないようにして、腕を使いすぎないことがポイントである。心臓は各臓器から連絡がきて、働いている。頭に血が少なければ血圧を上げ、足に血が行かなければ又血圧を上げる。取り敢えず上の血圧が140mmHg程度になれば、血管が切れる確率は低いので安心だが、急に血圧が上がった場合は必ず原因がある。原因追及と治療の同時進行が大事である。

2019年6月1日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

食べ過ぎで足の指が痛む

これは滅多にないことだが、先日から足の指の痛みで通っている方が、鍼をやっても殆ど痛みが取れない。気になって全身を調べたら胃酸過多で左脚が硬くなっていたことが原因していた。てっきり足は走ったり捻ったりで痛めたと思っていたが、腰から下の筋肉に全く筋肉を痛めた反応がなく、胃酸過多による足の痛みと言わざるを得なかった。しかしこんな事は滅多に起こらないので、詳細に話を聞いたら、「まず胃酸過多は筋肉の状態から判断して2-3ヶ月ですがどうですか?」「う~、6ヶ月近く続いているかもしれない。」「筋肉や関節の問題じゃないから、歩いたりしても足は痛いならないのではないですか?」「そうなんです、食後痛いから痛風だとばかり思っていました。」「痛風でそこに痛みは出ません。間違いなく食後ですね。」「食事と連動しています。」「やはり胃酸過多と言わざるを得ないですね。」「胃酸過多でこんなのが出るんですか?」「おそらく足首の硬さなどが背景にはあると思いますが、脚にそれ以外の情報がないのです。」「じゃ、2-3日絶食すれば治りますね。」「いや、ここまでくるのに数ヶ月経っているわけですから、2-3日の絶食では無理です。どうしてもというなら痛いところに直接お灸がよく効きます。これ以外即効的な治療はないかも知れません。整形で注射でも打ってくれれば良いですが・・・。」こんな会話をしながら様子を見ることにした。実に珍しいことであるが事実である。

2019年5月29日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

体の反乱

何度か体の反乱の話は書いた。今日来た方見事に体が怒っていた。耳が痛くなったことなどないのに、両耳の痛みと発熱。それと味わったことのない足の痛み、完全に身体から、「こんな生活は止めろ。」と言われている。耳も抗生剤をちゃんと飲んだのかと思ったら点耳薬で終わり。頭痛もあったが薬が効かなかったという。中耳炎などで耳に炎症が起こると内耳神経と三叉神経が近いのでこめかみの強烈な痛みが起こる。ちょっとした薬では鎮痛できない。そんな時は熱も出てくる。このまま放っておけば耳と頭の激痛で耐えられなくなる。足の痛みも普段の生活では出るはずもないところを訴えてきた。身体から、「これでもまだわからぬか。」と言われている。本人が身体を安静にせず、どうしても仕事を選べば、極端な集中力の低下と眠気、心臓まで苦しくなるだろう。信号で言えば赤どころではなく、真っ赤である。40代で仕事バリバリは結構だが、耳は甘く見てはいけない。慢性中耳炎から難聴、耳鳴り、頭痛、鬱病はよく併発する。この程度だからと思ってはいけない。まだまだ病気は繋がって出てくる。少し熱が下がれば又運動も出来ると本人は思っているだろうが、最低1週間は投薬を飲んで安静にしないとあとでつけが回ってくる。

2019年5月27日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

理屈通りにいかない腰痛

足首が硬くて腰に負担がかかり、ヘルニアと坐骨神経痛をおこしている方が通っている。一時期よりはいいが中々完治までいかない。色々な病院で、「腰のヘルニア、痛かったでしょう。神経ブロックでもしたら。」と勧められている。しかし本人は、「神経ブロックは打ったときだけしか効かないから治らない。」という感覚があり受けたがらない。我々からしてみると少し痛みを感じない間に身体は修復がかかるのでお薦めしたいのだが、本人はそう思っていない。そこで例え話をした。「例えば僕の家の周りに泥棒が10人いたする。窓を叩いたり、扉を叩いたり、屋根に乗ったり、こちらは落ち着かない。侵入されるのではないかとずーっと気になる。そんな時に子供に、『ママ、ご飯』と言われたら何と言うだろうか。『今は泥棒を防ぐので精一杯だから、ご飯の支度はしていられないから我慢して。』と言うだろう。それが泥棒がいなくなったとわかれば、ご飯の支度が出来る。身体に痛みがある時は泥棒が沢山いるのと同じである。発熱を抑えたり、ウィルスに対抗したり、血流を上げたりと我々の目には見えないが身体の中でてんてこ舞いである。だから麻酔薬で痛みを感じないように休ませてあげる事で免疫が働きやすくなる。そんな説明をしたら、「成る程ねぇ。」と言っていた。足首が硬くて腰に負担がかかるケースでは、理屈を言えば足首の柔軟性が出なければ腰は治らないということになるが、現実は少し違う。足首と腰がネットワークを持つから痛くなるのである。神経ブロックでそのネットワークを遮断(出来なければ関係を弱める)すれば足首はそのままでも腰は痛くならない。この辺が身体の難しいところで、足首が原因の腰痛でも治し方は1つではない。絶対足首を治さなければならないというだけではない。最近整形外科の学会で、「今まではメスを使いすぎた。これからはメスなし(無刀流)で行こう。」いう流れがある。その代表が筋膜リリース(最近はファッシアリリース)である。私自身、病院のリハビリ上がりなので、長年見てきて手術に関して疑問に思うことは沢山あったが、少しずつではあるがいい流れになってきている。腰痛一つ取っても理屈通りにはいかないものである。

2019年5月25日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

複雑すぎた膝痛

最近膝痛の方が多いのは私がブログで膝のネタを数多く書いているからだと患者さんに教えてもらった。先日来た患者さんは実に複雑で1時間の治療中、悩んで頭を抱えてしまった。まず右膝痛なのだが、半月板を手術している。術後改善せず、膝の裏が痛いという。そこにはベーカー腫瘍といって少し腫れもある。それ自体は原因ではないのだが、普通の膝痛と少し痛む場所が違う。珍しいなぁと思いながら、全身を拝見するとまずスタマックラインがある。胃炎である。硬さから判断して長患い。話を聞くと、「時々ムカムカすることがあり、辛いときは胃薬を飲む。」と言う。スタマックラインは左の太腿の少し外側に出るので、てっきり「胃炎で左脚が硬くなり、その影響の右膝痛であろう。」と予想して、患者さんに説明をした。しかしそれでは十分膝の後ろの痛みが説明できないことがわかったので、痛むところを詳しく診たら左の股関節や右の大腿二頭筋の外側(太腿の裏の外側)と腓腹筋外側頭(ふくらはぎの外側)に広い範囲で異常な痛みを訴えてくる。こんな例は診る事は少ないので、おそらくかなり古くから環境が悪いのだろうと反対のふくらはぎを調べたら、異常に痛がる所(後脛骨筋)を見つけた。これは自然発生的に出ることはあり得ないので話を聞いたら、「あ、そういえば昔痛めた、どちらの足かは忘れたが・・・。」と言う。これは間違いなく古傷である。それも十数年経っている。試しにそこの治療をすると右膝が楽だという。ここまでくればしめしめで、本人は痛がったが集中的に治療した。そのあとあら不思議、正座が出来なかったのがかなり曲がる。そして患部の治療、筋力が弱くなっているところをキネシオテーピングで補強した。試しに走ってもらったら、走れるという。結局、左後脛骨筋の古傷で右膝に負担がかかり続け、スタマックラインで益々悪化、しかし右膝で耐えられなくなり、左の股関節も限界に来て、仕方なく又右膝に負担をかけ続け、半月板を痛め手術したが改善しなかった。長年の治療で膝痛に後脛骨筋が絡むと極めて難しくなる。以前膝痛の解説で後脛骨筋は複雑なので解説を省いてしまったが、まさにその例であった。ご本人は山登りをするぐらい筋肉の質が抜群にいい方なので、古傷を忘れたりしていたのだろうが、身体は覚えている。十数年間の身体の歴史は正確に筋肉に残っている。

2019年5月24日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中