2年間止まらない咳

今日来た患者さんは2年間咳が止まらないという。何箇所も耳鼻科や内科、呼吸器科に行き、色々な薬が処方されたが全く効かないという。さすがに焦り、断食にアロマとやってもダメだという。ネットで調べ尽くし、上咽頭炎が当てはまることがわかり、EAT(Bスポット療法)を受けているという。そして、「上咽頭」「鍼」で検索されて当院に来られた。話を聞きながら知識の深さに驚いてしまった。何種類か効果のありそうな、「鼻うがい」「ミサトール」などはもうやって知っているという。まるで学会で耳鼻科の先生と話をしているようだ。こうなるとこちらもありったけの知識を絞り出す。患者さんには次の4つのことを話した。

1.咳は長引くと抗生剤の使い過ぎで菌が耐性を持つとカビが繁殖する。真菌剤が効くことがある。
2.鼻うがいがいいと言うことなので、EAT(Bスポット療法)の医者から塩化亜鉛を分けてもらい、それで鼻うがいを日に数回やってみる。
3.理由はほからないがインドのニーム茶が効く人がいた。少し試してみる。
4.異常がダメならマイコプラズマ・ファーメンタンスを疑い、専門の先生を訪ねる。

我々のやっている鍼は多少でも楽になるなら続けるといいと思う。今日鍼を刺してわかったことは喘息のツボに入れたときに抵抗感である。抵抗感で患っている期間がわかる。さすが長患いだけあって、何とも言えない粘っこい硬さであった。後は乳酸菌やマウスピース、健康食品をThe Bi-Digital O-Ring Testで調べ、それでもだめなら自宅チェックである。ここまでやってダメだと又こっちも勉強しなければならないが、何とかなるのではないかと思っている。

2019年4月18日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

腸内停滞時間ととうもろこし

最近私のブログを読んで腸の問題でくる方が多い。食事のあと何時間で身体の外に出るのだろうか?それがわかれば良い便が出たときに、「あの夕飯のおかずが良かった。」とか、「辛いものを食べたら酷い目にあった。」というのがわかる。便を見てもいつの食事の分だかわからないが調べる方法はある。それはとうもろこしを使う方法である。 尾籠な話で恐縮だが とうもろこしの粒皮は硬くて不溶性食物繊維が多く含まれるため人間の腸では分解(スイカやブドウの種も同じ)できない。だからそのまま出てくるのを見たことがある人もいるだろう。これを使えば食事の腸内停滞時間がわかる。便秘の方で朝は出ないのが当たり前で、2-3日の便秘に悩んで友達に相談すると、「私などは1週間ぐらいでなくも平気。」と言われ、褒められているのか良くわからない会話になるが、普通は12時間から48時間である。便秘の方はこういう事に殆ど興味を持っていない。少しとうもろこしを見たら実験して欲しいと思う。

2019年4月17日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

検査に出ない足の治療

常連さんが足が治らず困っている。レントゲンや検査をしても何も出ない。痛みがあるわけではないが、運動で足を使うと明らかに右と左で差が出るという。こういう場合は鍼灸の適応になるが、灸が合わず、鍼は効くが時間が経つと完全に元に戻ってしまい改善の雰囲気がないという。こういう場合はどうしたら良いのかと聞くので、「考え方としては検査で何か出れば一番いいのですが、血行不良ならサーモで出ますが、機能不全は出ません。脳ならfMRIというので、機能を調べられますが、足は筋電図ぐらいしかありません。筋電図も麻痺や明確な筋萎縮があれば出るでしようが、この程度は無理だと思います。The Bi-Digital O-Ring Testを使って神経伝達物質を測る方法はありますが、結局何かの物質の変化がわからないと治療方針が立ちません。そうなると外からの刺激で、塗るか貼るか、擦るか巻くか、照射するかなどになります。以前から勧めているのは『山本化学工業』のバイオマットです。効果は個人差があります。あと塗るのではココナッツオイルを使う先生もいます。後は悪い方の足だけ、加圧トレーニングをする方法。テラヘルツを照射する方法。結局どういう刺激をどれだけ与えるかがポイントですが、何を増やせば良いのか減らせばいいのかが分からないでやっていますから、治療効果は実験するしかありません。やがて医学が進み足の機能検査が出来るようになると、酵素なのか、ウィルスなのか、ホルモンなのか他の物質なのか、異常値を見つけられるでしょう。そうなると患者の訴えと検査の結果が一致します。そういう時には脳の神経伝達物質などとの関係も明らかになる時代がやがて来ます。そうなれば患者が訴えていて医者が、『異常はありませんが・・・。』という時代が終わります。何年後かはわかりませんが、今はまだ実験して効いた効かないと言うしかない時代です。」と説明をした。患者はなるほどなぁと言う顔をしていた。

2019年4月15日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

医者と喧嘩

仕事柄、患者が医者と喧嘩したくとも出来ないという話をよく聞く。

「今診てもらっている先生はパソコンばかりでこっちの顔を全く見ない。」
「膝が痛いと言っているのに全く触らないで、レントゲンとMRIだけで判断している。」
「なじみの歯医者がインプラントを入れないと診てくれない。」
「かかりつけの歯医者に治療代を全額支払ってしまったが、途中から気が変わって返金に応じてくれるか不安だ。」
「様子を見ましょうとしか先生が言わない。もう15年も様子を見ている。」

話を聞くと中々医者と喧嘩できない。
私などはこの業界に長くいるので誤診やケアレスミスなどは何度も話を聞いている。
医者も人の子だから、完全というのはあり得ない。
どうもこの医療、人が行う限り、相性はある。
昔学生時代、理科の先生が好きでその教科を一生懸命勉強したと同じで、担当の先生によって治療効果は劇的に変わってしまう。
医者と揉めればその病院に通うことさえ嫌になってしまう。
その先生以外にも専門家がいれば喧嘩をしても全く問題はないが、概していないものである。
では医者と喧嘩するにはどうしたら良いだろうか。
経験から言えるのは質問攻めがいいと思う。

「先生、この間やっていただいた腰ですが、3割ぐらいしか痛みが取れない。何か他に原因は考えられるのでしょうか?あるとすればどんなことでしょうか?そしてどんな治療があるのでしようか?」
「先生、入れて頂いた差し歯がどうも噛みにくい。マウスピースで調整という手はありますか?」
「がんが又大きくなって困っています。薬以外の治療法があれば教えて戴きたいです。」

患者自身で勉強することはもちろん大事だが、質問を色々な角度からして先生の考えていることを引っ張り出すことが大事である。
よく、「どう聞いたらいいか分からない。」という方には指導もしている。
昔は医者の言葉にただ従うだけの医療だったが、最近は対話型で作り上げる医療に変わりつつある。
うちなども患者がよく勉強してくるので、時々慌てることがあるが、その緊張感が患者自身の身を守る事に直結している。
喧嘩も大声で喧嘩するのではなく、患者が静かに強くなれば良い。

2019年4月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

常連さんのぎっくり腰

数年前に腰痛出来た方が今ではすっかり治療するところもなく、いつもメンテでお腹と脚だけ揉んでいる。昨日来たときに、「先生、大変なことが起こった。スポーツジムでいつもは脚の筋トレを10回しかやらないのだけど、試しにと思って15回やったら腰が痛くなった。大変だ。」という。我々の感覚でぎっくり腰と言われたら、「歩けますか?」「立てますか?」「寝返りうてますか?」「来られますか?」なのだが、いつも通り普通にしている。調べると確かに腰は痛めているが、さほど酷くはない。どう処置したのか聞いたら、さすが常連、うちの寺子屋でよく学んでいる。「まずベルトで固定して、湿布で冷やし痛み止めを飲んだ。そのあと、食事を減らして、夜は風呂に入った。」「素晴らしい。85点。飲んだ痛み止めが少し弱いのと、酷くなることもあるから坐薬を用意してあれば100点。」身体を診るとここ数年、腰の痛みがなかったせいか関連痛で脚が緊張しているぐらいで全く酷くない。10回の筋トレを15回にする気持ちは分からないでもないが、これに懲りて12回で今後は止めるのではないかと密かに思っている。

2019年4月12日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

そんなに厳しく言われなかった

常連さんの場合、血液や他の検査データなどはうちでも管理している。時々データを見て、「あれ、この数字上がっているけど医者から注意しなさいと言われたでしょう。」と言うと、「言われたけど、少し注意すればいい程度しか言われていない。」「そうなの。でも数字から見るとちょっと本格的に取り組まないと良くないけど・・・。」と言うと、「医者からそんなに厳しくは言われたなかった。」と言う。この医者の言葉というのは何とも不思議なもので、以前がん患者が医者に病状を聞いたら、ほんの少しの間だが黙っていたという。これは重篤に違いないと患者が勝手に想像して落ち込んだという。これには後日談があって、説明をしようとした医者がある例え話をすぐに思い出せなかったという。これでは笑い話である。1つのデータを見ても、「少し気をつけなさい。」「取り組まないといけない。」「薬を飲んでみましょうか。」「上がったら投薬します。」など微妙に言葉が変わる。言っている内容はすべて同じなのだが、医者も人間、相手との関係で言葉が変わる。我々見ていて良く思うのは、太った先生は糖尿病患者には優しい。「少し気をつけた方がいいですね。」となり、あまり厳しく言わない。「先生も太ってますものね。」と患者から突っ込まれるからである。こうなると数字がものをいう。時には医者の言葉より数字で判断する方がいい。私の知っている先生は優しい。がん末期の患者にも、「出来ればこういう方がいいね。」という言い方をする。別の先生は、「こんな状況なのだからやらなくては大変なことになる。」と言う。時に患者は言葉で惑わされる。

2019年4月10日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

病院内の伝達

常連さんのお母さんが膝が治らず困っているという。身体を診たら治療効果を全く感じない。「今病院で受けている治療は効いているのですか?」と聞いたら、「実は全く効いていないのです。これには理由があって、整形の医者に診てもらってその先生がリハビリの先生に指示を出すのですが、その整形の医者が殆ど膝を診ず、適当に指示を出すものだからピントはずれの内容なのです。リハビリの先生はわかっていて、『これでは効きませんね。』と言っている。しかし指示だからやらざるを得ない。整形の先生にものを言えないというのです。これで困っています。」「そうなんですか。僕も病院にいたからわからないわけでもないが、僕なら整形の先生に『先生のご指示の○○ですが、患者が△△の状態で困っています。この指示のままでは良くなりそうにありませんから、違う指導を下さい。』と言ってしまいますが、そのリハビリの先生が若くて少し控えめな先生だとそういう事が起こります。困ったものですね。」患者もその若いリハビリの先生に気を使って通っている。なんとも困った状況だが現実である。立場の違いや力関係がどうしても働いてしまう。患者には直接関係ない話なのだが、それで恩恵を受けられないことが起こってしまう。こういう話を聞く度に困っている。

2019年4月10日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

敏感な方と鈍感な方の違い

先日、自分は鈍感な方で辛いことはあまり感じないが、右腰が痛いという方が来た。問診と身体を診て胃炎とわかったので、「胃の反応は左腰から脚に出ます。お辛いのは右かも知れませんが間違いなく左もやられていますよ。」と言ったら、「自覚はないのですが・・・。」と言う。案の定、右以上に左腰もやられていて、こちらの説明は正しかったのだが、今日2回目の治療の時に、「頚が痛い。」と言う。こちらにしてみると前回の治療はどうなったのか聞きたいところだが、 前回痛かった所が少しでも楽になればそのことは一切言わない。 だから確認しながら進めないといけない。今辛いことしか言わない。 これは鈍感な方の特長である。 それと対照的に敏感な方は、「前回の治療でまだ腰の痛みが3割も残っているんです。」「7割は取れたんですね。」「そうなんですけど、3割がきつくて・・・。」そしてもう1回ぐらい治療すると、「最後の1割が全然良くならないのです。完治していないのです。治療お願いします。」となる。長年仕事をしていると、鈍感な方には、「今日はここですね。」と言うし、敏感な方には「残り3割ですね。」と言う。以前から、「病気は仰山にしろ」と言っているが、どちらにしても程々ぐらいがいいと感じている。

2019年4月6日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

断食について

アーユルベーダの日本の第一人者、上馬塲和夫先生のFacebookの中に下記のようなことが書かれていた。

「お釈迦様の苦行像だか、仏陀は中道を体得し悟られた後も、弟子たちに断食を許していた。仏教の僧院生活、まあ仏教生活では朝の空腹時に体調を内観する。昨日の食事が消化したかどうか。不快を感じたら、朝食をとらずにそれを観察する。水も飲まずに内観する。しばらくして、不快感がなくなったら、白湯をいただき、さらにお粥をいただく。もし不快感が改善しなければ、数日間断食しながら観察する。それでも改善しなければ、お白湯から始めお粥へと腹食する。何がいいたいかといえば、仏教じゃ断食は養生の作法で苦行じゃないということだ。」

仕事柄、食べすぎの方には断食を勧めている。
しかし皆さんの反応は、「断食?え・・・。」というものばかりで、本当はしたくないけれども仕方がないという感じである。
本来は朝の体調を内観(自分自身の身体の声を聞く)する事が大事で、それを改善するために断食は養生だと言うことである。
何も特別なことではない。
私自身は朝食を摂ってはいないが、朝は腸の排泄のための時間と考えている。
この朝の時間が大事で、1日の体調が決まると言っても過言ではない。
昔聞いた話で読売巨人軍の金田正一投手が朝起きてすぐトイレに行くという。
スッキリ排便が出来ると試合に勝ち、前の晩飲み過ぎたりしてスッキリ出せないときは必ず負けたという。
それぐらい腸と体調が密接にかかわっている。
これだけ過食が騒がれていて、もう少し断食が生活の中に入ると病人は減るのではないかと思ってしまう。
イスラム教ではマラダンの断食月があるが、あまりお腹が出ている人を見たことがない。
苦行とは思わず、身体をリセットする健康法ぐらいに考えたら良いのではないだろうか。

2019年4月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

挨拶について

中学生から鬱病で通っている子が、社会に出て会社で揉まれながら頑張っている。時々来て話を聞いていると、「会社の中で皆に嫌われている人がいるのです。私自身は嫌いではないのですが、何となく近寄りにくくて・・・。」と言うので、「そういう場合は自分から先に大きな声で挨拶をしなさい。例え遠くにいても見つけて会釈だけでもいいからしなさい。相手はわかるから。そうするとその嫌われている人はあなたに対してとても良い印象を持つ。挨拶されて悪い気はしないから。後は自然体で良い。」という話をした。これは以前テレビでやっていたことだが、俳優の高橋英樹さんが新人の頃、映画やテレビ局に入ると全員にまず挨拶をしたという。それも全ての人、大先輩だけでなく大道具さんからADまで。この挨拶が一番大切でそこをちゃんとやらないと怒られて、昔の役者さんは怖かったという。しかし最近はこの挨拶が昔ほど重要視されなくなったようだと言っていた。これはある社長から聞いた話だが、銀座で飲んでいたら渡哲也さんから挨拶されたという。知らない仲ではなかったが、わざわざあちらから挨拶に来られて、その後帰ろうとしたら飲み代は渡さんが支払って行かれたと聞いてびっくりしたという。それ以来まず飲み屋さんに行くと渡さんを探す癖がついたという。外国では挨拶をして返さないと敵意を持っていると見られると聞いたことがある。日本は以心伝心があるので、多少の会釈で終わってしまうが、海外ではそうはいかない。学会などで外国の先生と話したりするが、いつも心を温め合う接し方をする。そしてこれはあるゴルフクラブの方から聞いた話だが、有名なクラブになるとお偉いさんと挨拶を交わすのに3年かかるという。そしてお互い挨拶をするようになると極端に距離が縮み、仲良くなれるという。それぐらい挨拶とは大事である。

2019年4月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

右足の痛みの原因が胃炎?

女性で常連さんが右の鼠径が痛いという。考えられるのは鼠径ヘルニアか大腿神経痛である。鼠径ヘルニアなら立つと飛び出るから触るとわかる。大腿神経痛は神経の経路にそって痛みが出る。後は股関節の問題である。これはMRIを撮らないとわからない。全身を診ていくうちにスタマックラインの反応(左脚に反応)を見つけた。胃炎である。話を聞いたら少し前に腸炎もやっているという。The Bi-Digital O-Ring Testで胃腸を診たらかなり悪い。今までの百草丸では全然足りず、腸炎の影響もまだ残っている。これは右の鼠径はスタマックラインで左脚の長患いでその負担で出たのではないかと考えた。正しいかどうかは右の鼠径を治療せず、胃と腸だけ治療して、左のスタマックラインが消えて、右鼠径が楽になれば説明できる。右鼠径だけ診てしまうとMRIを撮ってきてから又治療しましょうとなるが、全身を診ると判断が変わる。だから治療開始してすぐは股関節の話ばかりしているのに、途中から胃の話ばかりに変化してしまう。朝令暮改所ではない。数分前と違う事を平気で言う。治療が終わる頃にはまとめているが、全身を診ながら色々な可能性を考えるとこうなってしまう。常連さんは慣れているが、慣れない患者さんは少し戸惑うかもしれないと最近感じている。

2019年4月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

痛風薬を止めなければ治らない腰

胃炎が原因で腰痛の方が、最近調子が良い。食べ過ぎても胃が丈夫になってしまったものだから、腰に痛みが出ない。仕事も順調で身体を診ると、休みなく動いているのが手に取るようにわかる。それでストレスはどうかというと心臓の反応のヤダモン君は全く出ていない。そして食欲も旺盛で体重が減る雰囲気は全くない。お客様との会食でも気がつくと皿をすべて平らげているという。以前みたいに胃腸に負担をかけ、腰でも痛くなればそれがブレーキになってくれるのだが、現段階で身体の中にブレーキが全くない。これは困ったと話をしていたら、「最近尿酸値が硬くて痛風が出ている。」と言う。こんな状況で薬を飲まれたら又ブレーキがなくなる。「良い機会だから痛風の薬を止めたらどうですか?少し食べ過ぎれば足が痛くなるでしようから、そのブレーキは大切にしておかないと怖いです。病気の発症というのは複数の原因が重なって起こるものです。5つ原因がたまたま重なったなどということが多く、だから我々はせめて2つ出来れば3つぐらいの原因をはずそうとします。ブロック出来れば発症しません。絶好調というのは結構なことですが、あとは落ちるだけです。『休むことを仕事とせよ』や半強制的に休みを入れるなどしないとこのままではダメです。」とこんな話をした。

2019年4月1日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

脳も臓器

鬱病の治療をしていると脳を臓器と思っていない方が多い。胃が悪ければ粘膜保護や潰瘍剤、消化剤で治る。腎臓が悪ければ利尿剤などで良くなる。心臓が悪ければ血管を確保してあげれば良くなる。肺が悪ければ感染症を治してあげれば良くなる。脳も臓器なので、血行不良なら血液、感染なら抗ウィルス剤、セロトニン関係なら腸を治療する。他の臓器と全く同じ考え方で良くなる。どうも脳だけ特別で何か特殊なことをやらないとダメと思っているらしい。特に我々頭に100本ぐらい鍼を刺して刺激することがあるが、これなどは全く理解出来ないみたいだ。「頭に鍼を刺して何が変わるの?頭が良くなるわけ?」疑問を持つのは何となくわかるが、脳に直接関係ないのではと思うらしい。鍼が脳に直接刺激を与える(脳に直接作用しているという説もある)というよりは、頭を刺激されて血流が上がる中で脳の血流もおまけで増えるわけである。鬱病の方に、「頭に鍼でも打ちますか?」と聞くと、「え、そんな漫画みたいな治療で本当に良くなるのですか?」と聞かれる。「鍼だけで十分かどうかは別にしても効果はあると思いますよ。」といつも答えている。現実問題、かなりの方に頭には鍼を打っている。

2019年3月30日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

極めたい患者と楽になれば良い患者

The Bi-Digital O-Ring Testをやっているとどうしても原因を調べて欲しいという患者は多い。レントゲン、CT、MRI、超音波を撮っても、血液を調べても原因らしきものが何も出ないと納得が出来ないという。確かにそうではあるが、医療者側も原因がわかってやっているケースは案外と少ない。発熱や痛み、内臓の機能低下、感染、がんに至るまで、原因不明のものは意外と多い。だから出ている症状を鎮めて様子を見る。治まればやれやれで終わり。しかし原因追及したい患者は納得しない。痛み止めにしても原因を治しているわけではないと必ず言う。しかし我々からすると少しでも痛みを取ってあげれば、その間に身体が元に戻ろうと色々と画策する。痛くて出来なかった事が痛みがおさまればできることは多い。ではその間に身体の何処が何をやっているかは難しい問題である。理想を言えば雨漏りの時に場所を特定してその部分だけ修理して雨漏りを止めれば良いが、身体の中でその原因だけ見つけることは、遺伝子レベルまで遡らなくてはならないので困難である。だから原因は何処かわからないが取り敢えず、ブルーシートをかけて雨漏りを防ぐ。こんな感じである。だから様子を見ていないとブルーシートがはずれたり、切れたりすれば又雨が漏る。痛みも同じで消炎鎮痛剤で良い環境を作り、ブルーシートで様子を見る。そのまま雨が漏らなければ良しとする。現段階の医療であまり原因追及してもわからない部分が多いので、取り敢えず楽になればというぐらいの捉え方の方がいいと思ってしまう。特に年を取れば70点で良しとする。昔は60点で及第点である。原因がわからないことで悩みを抱えるのは少しどうかと思う。自分も年を取り、段々とそんな考え方になってきた。

2019年3月27日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

中年女性のお腹の問題

60代70代の女性を診ていると、「お腹の問題が治まればこんなに色々と症状が出ることはないのに・・・。」と良く感じている。閉経後、甘い物の誘惑に負け、中年太りに悩まされ、スカートが入らなくなり、ゴムのスカートを買ったりする。何となく便秘もあり、坐骨神経痛もある。物忘れは段々深刻になり、旅行に行っても階段の多い神社などはお参りが出来なくなる。夜の宴会は元気だが、翌日の便秘には悩んでいる。下腹部を見ると情けなくなるので少し強めのガードルでごまかす。強く締めすぎるとご飯が食べられないので、微妙な締め加減のものを選ぶという。運動するよりテレビを観ている方が好きで、この季節花粉症で外に出たがらない。少し運動でもと思ってはいるが、もう少し暖かくなってからと思ってしまう。特にこの年代の女性は骨盤底筋の低下などの問題で、便秘や尿漏れ、坐骨神経痛、足の冷えなどの方が多い。そういう方達のお腹を治療する度毎に、「重力に全く勝てていない。」と感じてしまう。きつい筋トレをしろとは言わないが、最低限、便秘や坐骨神経痛が出ない程度の訓練は必要だと思う。先日そんな話をしていたら常連が山登りをしていたときに、75才のすごい男性に出会ったという。1年のうち360日ぐらい3時間かけて山に登り、また3時間かけて山から下りてくると言う。そして午後の3時には家でくつろいでいるという。その方の歩くスピードの速さに驚いたという。そんな方は滅多にいないだろうが、せめて家事と買い物と散歩程度はお薦めしたい。今の時代、家事は代行、買い物は届けてくれるでは運動する場がない。多少の訓練で簡単に症状は消えるので実行してもらいたいといつも感じている。

2019年3月27日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

人を変えるもの

鬱病治療をしていると何かのきっかけで良くなる方は多い。心療内科だとどうしても薬物治療がメインだが、我々から見ると胃腸機能や粘膜、口腔内の問題を解決してあげればかなり治療成績が上がるのにと思ってしまう。患者さんの中にはきっかけがうまく掴めず、小康状態が続いている方は多いが、時間が長くなると焦ってくる。そんな時によく、「どうやったらきっかけを掴めるのですか?」と聞かれる。そうすると「人を変えるのは人か本しかありません。本も人が書いたものですから、結局は人です。自然を見て癒えるのであればいいですが、最終的には人です。」と答えている。人と会うのもどうしても限界があるから、結局は本である。最近はテレビ、インターネット、SNSなど媒体はあるが結局は人である。こういうことを知っているだけでも違うのではないだろうか。昔から「袖振り合うも多生の縁」というが、鬱病の問題は人と会えないことである。少し元気になって人と触れあえるようになると一気に回復する方は多い。鬱病の患者さんを見ながらいつもそんな事を感じている。

2019年3月27日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

ちょっとした差が大きな差に

どんな技術であっても新しいものを身につけることは困難を伴う。The Bi-Digital O-Ring Testを勉強して20年以上経つが、初めはこの技術、本当に身につくのだろうかと思いながら取り組んでいた。下津浦先生という師匠のご指導のおかげで何とか形になってきて、最近では目には見えない病気の原因を探ることが出来るようになり、難しい患者さんの治療成績も以前とは比べものにならないぐらい上がってきた。最近は超音波を使って身体の中を診ているが、又これが難しい。自分で想像したとおりに画像が得られれば興味も湧くのだろうが、思った通りの画像を出すことに一苦労する。The Bi-Digital O-Ring Testの時もそうだったが、目に見える解剖を続けてこれ以上探るには、目に見えない世界まで手を拡げなければ問題が解決しないことがわかったので、必死に食らいついて学んだ。この気持ちがなかったら、続いていなかったと思う。超音波もどうしても身体の中の詳細な情報が欲しいと渇望しているから続くのだと思う。The Bi-Digital O-Ring Testも長年やっているので少しは人様に指導できるようになったが、皆さんは指を引くだけなんだからもっと簡単に身につくと思っている。しかしやってみると奥がとてつもなく深い。そしてそれを身につけるとこんな事までわかるのかというぐらい、今までの疑問に対して答えを出してくれる。こういう経験をしていると、「思ったよりうまくいかない。」と感じたときが大きな分かれ目である。志があればそこを乗り越えられるが、それがなければすぐに辞めてしまうと思う。このちょっとした差が10年、20年でとてつもない差になってしまうと最近つくづく感じている。

2019年3月27日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

屍は師なり

この言葉を教えてくださったのは元慈恵会医科大学、加藤征教授です。今から30年近く前に私自身、治療法に行き詰まり何から手をつけていいか分からないときに師匠から、「物事を極めるには原書から」と教えて戴き、自分の仕事の原書は解剖だと気がつき、東京中の医学部に電話をして解剖を勉強させて欲しいとお願いしましたが、ことごとく断られました。最後にたまたま慈恵会医科大学にすがるように電話をしたときに、「う~ん、勉強ね。世の中には奇特な方がいるもんだと、ま、勉強したいというなら兎に角いらっしゃい。」と言って頂き、すっ飛んでいったときに対応してくださったのが、加藤教授でした。事情を話すと教授はすぐに、「白衣に着替えてください。これからお見せします。」と言って下さり、解剖実習をして下さいました。あまりの突然のことにこちらはビックリしてその後、「当校は解剖見学を受け入れています。そこの参加なら許可します。」と言って頂き、通算7年、700時間ほど勉強させて頂きました。解剖見学の前には少し教授から、「これから皆さんが解剖見学をするこのご遺体は生前、恋もし、喜びも悲しみもあり病気や寿命で人生を終わられた方です。以前、ご遺体を献体する方が『屍は師なり』と言う言葉を残しました。死んでも尚、皆様の役に立ちたいという気持ちです。献体者に心から感謝をし、本日は勉強して下さい。」と説明を受けます。とても印象に残っている言葉です。その加藤教授も先日逝去され、その悲しみは癒えませんが、この先生のおかげで今の自分の治療法が確立され、その後目に見えない物まで治療の枠を拡げることが出来ました。加藤教授のご配慮がなければとてもここまでは来られませんでした。心からご冥福をお祈りすると共に、この言葉や教えて戴いた内容を後世に伝えたいと心に刻みました。

2019年3月26日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

頚に集中

耳鼻科の医者から耳鳴りの患者さんが来た。
耳鳴りはどの先生も悩んでいて患者さんは数ヶ所回る。
今まで1番ひどい方でうちが14ヶ所目という方がいた。
当院も決して成績は良くないが、The Bi-Digital O-Ring Testを使い、今までの経験と共に少しでも楽になればと思っている。
まず身体を診ると腕が異常に硬い。
これは慢性的に頚に問題があることを意味している。
次に頚を診ると喘息の反応点がある。
「喉はいつもダメでしょう?」と聞くと、「風邪を引いたら喉が全然治らない。」と言う。
次に寝違いの反応点が出ている。
「朝は頚が痛いでしょう。」と聞くと、「もう慢性化している。」と言う。
これが腕に出ていた問題点だとわかり、「もう10年以上でしょう?」と聞いたら、「もっとだ。」と言う。
次にここが硬くなると不眠症が起こるという所に反応が出ている。
「よく眠れないでしょう?」と聞くと、「医者から薬をもらっている。」という。
頚の10cm位の所に今の反応点がすべて集中している。
治療は耳鳴りだが、頚がこんなにやられていると耳に血行不良を起こす。
頚の治療で耳鳴りが軽快すれば良いが、あまりに頚に問題が集中しているので、まずはそこから取り組むことにした。
治療も長いことやっていると症状の出ているところと、悪い所は一致しない。
悪い所を治療すれば良くなるが、症状の出ているところだけ治療しても効果のない場合は多い。
まだこの患者さんどうなるかわからないが、頚の治療が終わった段階で耳鳴りが半減するのではないかと思っている。

2019年3月23日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

五十肩と咳

常連さんが五十肩で通っている。2ヶ月ほど来なくてどうしたのかと思っていたら、咳が酷くてこんな時は行ってはいけないと思っていたという。身体を診ると今までより肩は悪化している。五十肩だけでも肩関節の炎症なのに、咳や喉の炎症が加わると肩までひどくなる。結局身体に2ヶ所の炎症でお互いが悪影響を与え続けてしまう。喘息の方は良く来ているので咳き込んだ時こそ治療が必要なのに、控え目な性格ゆえに悪化させてしまった。喘息の治療をしていると薬を日に3回飲むのが1回になったとか、3錠が1錠になったとか、 よく1/3になったと聞く。 完治しなくても治療効果は高い。理想を言えば咳と五十肩の治療を同時にして、咳が治まったときには今までの継続で五十肩の治療ができれば最高である。ちょっとした考え方の違いであるが、治療効果には差が出る。

2019年3月23日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

花粉症と日舞

日舞をやっている方が最近花粉症がひどいという。稽古はいつも通りやっているそうだが、足の緊張が強い。調べてみると殆ど腸の反応点ばかりである。これは花粉症のせいで粘膜がやられ、腸が過敏に反応したからである。本人は稽古がさほどきつくないのに足が辛いのは不思議と思っていたろうが、原因が違うところにある。花粉症を患っているときは神経も興奮しがちで、稽古は少し軽めがいいとおもう。花粉症のために乳酸菌の治療をする理由がわかれば理解していただけると思う。

2019年3月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

腰から足に痛みが移れば改善

知り合いの先生がヘルニアで腰が悪く、最新の治療でアメリカで特許も取っているというDST法という治療を受けた。「術後はどうですか?」と聞いたら、「劇的に良くなった感じはないが、痛みは腰の真ん中からお尻と足に移った。しかし今度はそこが痛くて歩けない。 痛み止めも効かず 夜もうずいて寝られない。」という。一人では杖なしでは歩けず、助手に手伝ってもらって椅子に坐らなければならない。こういう場合、我々から見ると背骨の所(身体の真ん中)から痛みが末端に移動したというのは改善とみる。治療経験のある方は知っているが、痛みが腰から足に向かって移動すればするだけ治療しやすい。こうなると我々は直接患部にお灸を沢山すえるしか方法がない。鍼は殆ど効かない。坐薬でも使って頂ければ少しは楽になるだろうが、持っていないという。まずベッドに横になれないので、立ったまま壁にもたれかかりながら患部にお灸。かなり熱いのを我慢して戴き、40-50壮ぐらいはすえたと思う。これで痛みはどうですかと聞いたら、あまり変わらないという。そして足が浮腫んで困るから、利尿剤でも使おうかと思っているという。気になり足を診たら、悪い方の足だけ浮腫んでいる。これは足を地に着いていない証拠である。こうなると反対側の脛に負担がかかっているはずだからと診たらかなり酷い。両方治療して椅子から立ったり座ったりしてもらったら自分で出来る。あれっと思って、「先生外を歩いてみましょうか。」と言って歩いたら杖なしで歩ける。これにはこちらも驚いた。このことからわかることはDST治療はヘルニアに対して効いていたということである。症状に出ていたのは坐骨神経痛で、だからお灸で治療できたのである。最近は椎間板に直接治療する方法がいくつか開発されているが、一昔前では考えられなかった。病気に対しての根本治療がどんどん開発されている。益々楽しくなってきた。

2019年3月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

老いと寺子屋

最近仕事をしていてつくづく思うことは、「自分のやっていることは寺子屋だなぁ。」ということである。
何を教えているかと言えば、「老い」である。
長いこと仕事をしてきてわかったことは、「人の老いは皆同じパターン」ということである。
20歳までの成長期は殆ど病気もせず元気でいいが、33歳ぐらいから明確に身体は変化し始める。
まず問題なのが体重増加、酷い方だと20歳より15kg増える。
そうなると坐骨神経痛が出てくる。
宴会と外食、不規則な生活が続き、久しぶりの同窓会では、「面影はあるけどね・・・。」と言われる。
その後胃腸を壊し、免疫が下がり、高血糖、高血圧になり、がんを患う方も多い。
皆身体の壊れ方が同じである。
だから身体を拝見して何が問題で、今後どうなる可能性が高く、何をすればいいのかを話している。
この話を聞きながら患者は勉強している。
最近では強者も現れて自分の症状がすっかり良くなり、他人の病気を見つけてはアドバイスをしている。
「そんなのはすぐに専門の所に行って診てもらわないと駄目。」
「その腰痛はお腹を治さないと良くならない。乳酸菌を摂りなさい。」
何処かで聞いた台詞を繰り返している。
そして答えられなくなるとすぐに飛んできて、
「○○と言われたんだけど、なんて答えれば良いの?」
「あ、それなら○○と言えばいいですよ。」
答えを聞くとすぐに飛んで帰り、相手に伝えているのであろう。
一人一人時間をかけているので何とも効率は悪いが、最近はこの寺子屋方式が威力を発揮している。
それは毎回色々な話をしている中で、ちょっとした患者さんの考え違いを修正できることである。
治療も長い方だと30数年目だが、こちらの意図する内容を正確に理解している。
考え方の核になるものがわかっているから、多少の応用問題にもちゃんと対応出来る。
昔聞いた話だがお坊さんが師匠から同じ話を700回聞いて、ようやく一言一句正確に伝えられるようになったという。
うちの患者さんも数えてみると月に2回の方は年間24回、10年で240回、20年で480回とお坊さんと同じとはいかないまてもなかなかの回数である。
やがてその方たちは年々友達から病気の相談が増え、自分は特別に何かやっているわけでもないのに、あまりに周りが病人ばかりになるだろうからその時に、寺子屋の効果と感じて戴ければ望外の喜びである。

2019年3月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

忘れていた小麦アレルギー

数年前に胃炎が全く治らず調べてもわからなかった方が、ようやく小麦アレルギーとわかり一件落着した。数年してから外国でちょっとした食事の中に小麦が入っていて高熱と共に具合が悪くなった。こういうケースもあるので先生に処方して戴いて抗アレルギー剤をいつも持っていた。今回、イタリア旅行で何かお祭りがあったらしく頂いた物の中に小麦が入っていた。イタリアでの全食事は日本から白米持参だったのに、ちょっとした油断で体調を壊した。本人も体調が悪い理由がわからず、何かおかしいと言っていたが、話を聞く内に小麦とわかった。旅先での好奇心や環境の変化、ちょっとした油断はあるだろうが、身体は正直でちゃんと反応する。抗アレルギー剤は持っていたと言うから皮肉である。旅先でこういう体験をする方は多いだろうからご注意頂きたい。

2019年3月11日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

鬱病と思想

男性の鬱病患者で何とか現状を打開しようといろいろな本を読み、ある特定の思想にはまる方が時々いる。「今の日本はダメで、○○主義、思想を目指すべきだ。」「自分がこういう状態になったのは○○体制のせいである。時代の被害者である。」思想自体をどうこう言うつもりはないが、その方の現状を見ていると、親に世話になっていたり、奥さんが働いていたりととても自立しているとは思えない。「今の政治を変えなければならない。」と大きな事をいうのは結構だが、もう少し足元を見て欲しいと思ってしまう。本当に実力があって、政治家になったり、NPOでも立ち上げられれば鬱病は治ったも同然である。思想的、考え方は傾倒しながら、それだけしか考えないのはどうかと思う。そういう考えも持ちながら生活をちゃんとするというのが本筋だと思うが、思想だけで生きてしまうと危険だと感じる。何度かそういう患者が来て、「あなたの言いたいことはわかりました、でもはっきり言いますが、本音で今の現状を変えたくないという気持ちがある限り、病気の治癒は難しいと思いますよ。バイトでもいいから何でも額に汗水垂らして働けば夜はぐっすり眠れるし、ご飯は美味しいし、生活は安定するし、いいこと尽くめですよ。」何度かこういう話をしてその後患者は来なくなったが、現状を変えたくないという甘い気持ちにはいつも手を焼いている。

2019年3月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中